「電気通信事業法第27条の3」に関する省令が2023年12月27日に改正され、いわゆる「白ロム割」と呼ばれる端末単体販売割引が規制された他、値引き額上限が2万2000円から4万4000円に引き上げられた。なお、端末価格が4万4000円から8万8000円までの場合は半額まで、4万4000円以下の場合は2万2000円までとなる。
この影響を受け、各キャリアのオンラインショップにおける端末の販売価格が変更された。全般的には上がっているが、Pixel 8は戦略的な位置付けであるせいか、以前に比べて下がっている部分もある。
この記事では「Pixel 8」の一括価格と実質負担額がいくらになったのかをまとめた。記事内の価格は全て税込み。実質負担額はドコモが「いつでもカエドキプログラム」、KDDI(au)が「スマホトクするプログラム」、ソフトバンクは「新トクするサポート(スタンダード)」を適用した場合の価格となる。
ドコモオンラインショップにおけるPixel 8の価格を見ると、一括価格に変更はないが、実質負担額が値上がりした。いつでもカエドキプログラムを適用し、23カ月目に返却した場合の実質負担額が、一時は3万360円の値上げになったが、1月25日に再度価格を改定し、現在は1万3728円の値上げにとどまっている。ソフトバンクやauの実質負担額との差を狭めようとしているのかもしれない。
auオンラインショップにおけるPixel 8の価格は、128GBモデルが2回値下がりしている。現在は一括価格が2万4300円値下がってGoogle Storeの価格よりも安くなり、MNP利用時の実質負担額はも2万503円値下がりしてわずか47円に。2年で買い換えの場合は3キャリアで最も安い。一方、256GBモデルは一括価格は据え置き、実質負担額は値上がりしている。
ソフトバンクオンラインショップにおけるPixel 8の価格は、一括価格についてはほぼ変わらなかったが、2月9日に入って9万4320円に値下げされた。
それまでは「新トクするサポート(バリュー)」が適用され、128GBモデルが月額1円、実質12円になることで話題になった。新トクするサポート(バリュー)は1年で端末を返却することでこの価格になっているので、毎年スマホを買い換えたいという人にはうれしいプログラムだ。
しかし2月9日からは一括価格を値下げし、新トクするサポートも従来の「スタンダード」に変更された。こちらは2年間使う前提で組まれているので、2年後に返却しても、128GBはMNPなら実質24円で運用可能となる。
Google StoreのPixel 8の価格は、一括価格はガイドライン改正前と同じだ。256GBの一括価格は改正前、改正後とも3キャリアより安い。
実質負担額は値下がりしているが、これは2月8日から3月31日までの新生活キャンペーンによるもので、ガイドライン改正とは関係ない。通常価格から2万3000円割引され、1万5500円のストア クレジットが付与、対象スマホの下取りで、例えばPixel 6、iPhone 12の場合、最大4万3100円払い戻しされる。Pixel 8の発売以降、実質の割引額が最も大きいキャンペーンなので、Pixel 8を自分のものとして購入し、長く使いたい人はキャンペーン中の購入をお勧めする。
一括価格の最安値は128GBモデルはau、256GBモデルはGoogleだが、Googleは新生活キャンペーンでかなり安く購入できるので、端末をずっと手元に置きたい、長く使いたいという人は2月8日から3月31日までの間にGoogle Storeで購入するのが最もお得だ。
2年後に端末を返却してもいいなら、ソフトバンクのMNPで24円が最安だが、同様にauもMNPで47円なので、これら2キャリアに移って購入するのがお得といえる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.