NTT(日本電信電話)は6月24日から26日まで、NTT WEST i-CAMPUS(大阪市都島区)において「NTT コミュニケーション科学基礎研究所 オープンハウス2024」を開催する。入場は無料で誰でも参加可能だが、公式サイトからの事前登録が必要となる。
本イベントの開催に先立ち、同社は6月17日に東京都内で報道関係者向けの説明会を開催した。イベントの概要と共に、その模様をお伝えする。
本イベントは、NTTの社内研究所の1つ「コミュニケーション科学基礎研究所(CS研)」の研究成果を一般公開するもので、今回は例年よりも1日多い3日間に渡り開催される他、4年ぶりに現地開催の講演も行われる(※1)。会場はNTT WEST i-CAMPUSにある「PRISM」「QUINTBRIDGE」の各棟の1階で、こちらも従来よりも大規模だという。
(※1)講演会は全て、後日Webを通してオンデマンド配信される
CS研は、NTTの研究開発(R&D)部門の1つである「先端技術総合研究所」の傘下にある。その名の通り“コミュニケーション”に関する基礎研究を広く行っており、現在は「人間科学」「メディア処理」「多様脳科学」「データと機械学習」の4分野に注力しているという。
本イベントでは、CS研が取り組んでいる研究のうち、22個の成果が展示される。報道関係者向けの説明会では、そのうち7つが展示された。特に注目すべきものを紹介する。
人間には「利き手」「利き足」があるといわれる。通常、利き手や利き足の方が“器用”に使えるとされているが、そうでない手足との器用さの差をチェックするには、一定の手間と時間がかかる。
そこでCS研では、スマートフォンのモーションセンサーを使って手足の器用さを計測できる手法(ソリューション)を開発した。手足の器用さと、左右の器用さの差分(運動のばらつき)を定量的に比較できるという。
やり方は、手の場合はスマートフォンを持ち、足の場合は足首の外側にスマートフォンをバンドを介して装着して、音のテンポに合わせてクルクル回すだけとシンプルだ。結果はすぐにグラフとして表示される。
このソリューションは今後、スポーツジムや部活動、リハビリ施設などでの導入を目指していくという。
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