XREAL Beam Proと合わせてお借りしたXREAL Air 2 Proを接続すると、XREAL Air 2 Pro側には空間コンピュータモードのランチャー画面、XREAL Beam Proには空間マウスの画面が表示されます。
ハンドトラッキングが可能なXREAL Air 2 Ultraと接続すれば、拡張空間内のアイコンやウィンドウを指でタップ、ピンチ、フリックして操作できます。
面白いのが、YouTubeの映像を見ながらブラウザ側を操作するといった、インストール済みのAndroidアプリを2つまで起動できることですね。Androidのマルチウィンドウ機能は以前から提供されてきましたが、ARグラスで見ることによって、Vision ProやQuestのような空間コンピューティングの一部を体感できます。
ARグラスはその構造上、XRヘッドセットよりも視野が狭いのですが、低価格でそこそこの体験、開発環境を整えられるメリットはあると感じました。
純正のカメラ機能では2Dビデオ、2D写真、空間(3D)ビデオ、空間(3D)写真の撮影が可能です。なお空間系コンテンツは横位置での撮影が求められます。
空間系コンテンツのアスペクト比は16:9で、データは2つの写真・映像が横に並ぶサイドバイサイド方式で記録されます。これは最も普及している方式で、不要なシーンのカット編集や切り抜き、フィルターなどの効果は標準ビュワーで行います。
なおVision Proで見るためのApple純正空間ビデオフォーマットに変換する際は、「QooCam EGO spatial video and photo converter」を用いるようです。Vision Proを個人所有していないためここは未確認ですが。
またXREAL Beam Proで撮った空間ビデオをYouTubeにアップロードすると、立体映像だとは認識してくれませんでした。YouTubeのヘルプを見ると3Dメタデータの追加が必要な模様です。現時点ではPC経由でなくてはアップロードできないのかもしれません。
立体表現は、ポケットサイズの格安3Dカメラと考えると良好です。ただし、いろんな波長の光源が入り交じる場所ではホワイトバランスが安定しないこと、そしてセンサーサイズの小ささから、暗い場所での撮影品質にもやや難があると感じました。純正カメラアプリの品質向上を期待したいところです。
ハードウェア情報をまとめて表示してくれるアプリ、CPU Xでカメラのデータを見ると12.59MP(1259万画素)と表示されていたので、クロップ&電子手ブレ補正の分を含めてこの画素数で映像を記録しているのだろう、と感じたことも記しておきます。
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