Androidスマホが“短命”なのは過去の話? OSアップデートが長期化されたワケ(2/3 ページ)

» 2024年10月27日 10時00分 公開
[佐藤颯ITmedia]

長期化するソフトウェアアップデート アップデート期間を公表する理由は?

 ここにきて「ソフトウェアアップデート期間を公にする」方向に各社かじを切り始めた。この理由について、他社との差別化を図る以上に、各国の法規制に対応するための措置という側面があるようだ。

 大きなところでは、2024年7月に施行された米カリフォルニア州の「修理する権利を認める法律(SB-244)」の存在がある。ここでは、同州で販売される100ドルを超える電子機器は発売から7年間の修理パーツ供給、ソフトウェアアップデートの提供を義務付けている。長期アップデートを行うiPhoneに加え、PixelやGalaxyが7年のOSアップデートを公表してきた背景には、この州法の存在がかなり大きいと考える。

 この流れはEU域内でも加速している。EU域内では2025年6月より施行予定の「スマートフォン、スマートフォン以外の携帯電話、コードレス電話およびスレート タブレットのエコデザイン要件」によって、スマートフォンの保守パーツは7年間、ソフトウェアアップデートは製品の販売終了から最低5年間提供するよう定められている。EU域では製品の販売終了から5年間の提供となるため、旧機種を併売するメーカーは対象機種に対してより長期のアップデートを提供する必要がある。

 また、どちらの法律も「ソフトウェアアップデートの提供」としており、OSのバージョンアップではない。コストを抑えた廉価機種では、セキュリティを改善するアップデートを中心に配信されると考えた方がよさそうだ。

 これらの法律のため、米国やEU域で販売するスマートフォンは、今後ソフトウェアアップデートの年数が長期化するとみられる。また、米国やEU域にならって「ソフトウェアアップデートの期間」を定める法律や規制を整備してくる国や地域が増えることも想像できる。特にグローバル展開するメーカーでは、ソフトウェアアップデートを行う期間の長期化、期間を公表する流れが恒常化すると考える。

 日本ではどうだろうか。日本でもシャープやソニー、FCNTがアップデート期間を公表する方針をとり始めた。これはサムスンやGoogleの長期アップデートの動向に加え、国内の消費者動向調査の結果のもと、4〜5年のソフトウェアアップデート期間に設定していると考える。

 それでもなお、日本ではソフトウェアアップデート期間をiPhoneや各社の直販モデルといったメーカーが設定するものもあれば、従来通り通信キャリアが設定するものもある。そのため、同じ機種でもアップデート提供期間は一律ではないのだ。

 また、グローバルでは4回のOSアップデート、5年のセキュリティアップデートを公言したXiaomiや OPPOも日本では非公表としている。実際にXiaomi 12T Proのソフトバンク版はアップデートの提供が遅いという声があり、今後もしっかりアップデートを行うのか、不安が残る。

 これは日本向けにFeliCaや各種通信キャリア向けのカスタマイズが行われており、海外向けとは異なる仕様のソフトウェアが入っていることが理由と考えられる。

OSアップデート Xiaomi 12T Proは日本向けにFeliCaを採用して支持を得たが、グローバル版と異なる仕様ゆえにアップデートの提供が遅れ気味だ

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