シャープの「AQUOS R9 pro」は“カメラを超える”スマホ 3眼カメラやシャッターキーの意図、19万円台でも投入する意義とは?(2/3 ページ)

» 2024年10月31日 06時00分 公開
[田中聡ITmedia]

側面にシャッターキーを搭載 ボリュームキーで明るさの調整も可能

 使い勝手の面で注目したいのが、側面にシャッターキーを搭載したこと。長押しでカメラが起動する他、半押しでフォーカスロック、短押しでシャッター操作が可能だ。スリープ画面からでも長押しでカメラが起動するのでシャッターチャンスを逃さない。

AQUOS R9 pro
AQUOS R9 pro 半押し操作に対応したシャッターキーを搭載

 ボリュームキーからはズームの操作ができるが、設定から明るさの調整に割り当てることもできる。シャッターキーとボリュームキーを利用すれば、画面に触れることなくカメラの起動、ズーム、明るさの調整、シャッター操作が行える。そして、このシャッターキーはデジカメで実際に使われているパーツを使用しているそうで、まさにカメラのように操作できるようこだわった。

AQUOS R9 pro ボリュームキーを使ってズームや明るさの調整も可能だ
AQUOS R9 pro ボリュームキーに割り当てる機能を変更できる。明るさの調整は、通常だと画面をタップして行うが、ボリュームキーの方が操作しやすい
AQUOS R9 pro ボリュームキーで明るさを調整しているところ

 撮影画面では、超広角カメラの「0.6x」、広角カメラの「1x」、望遠カメラの「3x」にワンタッチで切り替えられるのに加え、指を広げるピンチ操作でシームレスにズームができる。マクロ撮影は超広角カメラが対応しており、マクロ撮影が可能になると、左端のチューリップアイコンが青くなる。超広角カメラでの撮影時に、意図せずマクロ撮影にならないよう、手動でオフにすることもできる。

AQUOS R9 pro カメラの撮影画面
AQUOS R9 pro ズーム倍率は0.6倍から20倍までシームレスに調整できる
AQUOS R9 pro 花や昆虫を撮るのに便利なマクロ撮影
AQUOS R9 pro マクロ撮影は手動でオフにもできる

 オープンマーケット向けモデルでは、シャッター音をオフにする設定があることにも注目したい。日本のスマートフォンは、キャリアやメーカーの自主規制によってシャッター音が鳴る機種が大半だが、国内モデルでシャッター音をオフにできるのは非常に珍しい。なお、ドコモ向けモデルはシャッター音をオフにはできないという。

 AQUOS R8 proで取り入れた、レンズフィルターを装着できる機構はAQUOS R9では見送られたが、AQUOS R9 proで復活したのも朗報だ。カメラリング用のアタッチメントを付けることで、レンズフィルターを装着できるようになり、シャープ認定のアクセサリーとしてエレコムとLOOFがケースやアタッチメントを販売する。レンズフィルターはケンコー・トキナーとMARUMIの製品を推奨している。

 なお、ケースを装着せず、アタッチメントだけでもレンズフィルターは付けられる。清水氏は「本体でレンズフィルターを付けられるので、(カメラキットのような)アクセサリーがなくても撮影体験を楽しめる」とアピールする。

AQUOS R9 pro
AQUOS R9 pro アタッチメントとレンズフィルターでカスタマイズもできる
AQUOS R9 pro ケースとレンズフィルターを装着したところ

 AQUOS R9 proの発売に合わせ、シャープはショルダーストラップが付属した純正ケースも用意する。ショルダーストラップを肩に掛けておけば、さっとスマホを取り出して撮影できるので、シャッターキーと合わせて、「いつでも素早く撮影」の体験価値が向上するだろう。

AQUOS R9 pro ショルダーストラップ付きの純正ケースも別売りで用意する

プロセッサはSnapdragon 8s Gen 3を搭載 ディスプレイが大きく高解像度に

 こうしたカメラの性能を最大限発揮できるよう、パフォーマンスにもこだわった。プロセッサにはSnapdragon 8s Gen 3を採用し、メインメモリは12GBを確保している。くしくも、10月下旬に米国でSnapdragonの次期プロセッサ「Snapdragon 8 Elite」が発表されたばかりだが、こちらの搭載は見送られた。

AQUOS R9 pro プロセッサにSnapdragon 8s Gen 3を装備する

 プロセッサの選定について通信事業本部 パーソナル通信事業部 事業部長の中江優晃氏は「AQUOS R9 proを開発するにあたり、性能と省電力、コストとのバランスを重視している。そこを検討する上で今回の選択が一番正しいと思っている」、清水氏は「Snapdragon 8s Gen 3は、カメラのISPはSnapdragon 8 Gen 3と同等の性能を持っている。カメラのフラグシップモデルとしては最適」とコメントする。AQUOS R9 proはオープンマーケット向けモデルで19万円台前半(税込み)を予定しているが、Snapdragon 8 Eliteを搭載するとなると、さらに高額になることが予想されるため、うまくバランスさせた。

 ディスプレイは大きく、より高解像度になった。AQUOS R9 proの6.7型は、AQUOS R8 proの6.6型、AQUOS R9の6.5型よりも大きい。解像度はAQUOS R8 proのワイドUXGA(1260×2730ピクセル)からQuad HD+(1440×3120ピクセル)に向上した。これは「撮影した写真をより高解像度なきれいな状態で見てほしい」(清水氏)という思いがあるため。ただし、ディスプレイの解像度が高くなるほど消費電力が増すため、初期状態ではフルHD+(1080×2340ピクセル)に固定されている。

AQUOS R9 pro ディスプレイの解像度は設定から変更できる

 AQUOS R9 proのデザインは、3つのカメラと、それらを載せた円形の台座が大きな存在感を放っている。AQUOS R9ではデザインを一新し、miyake designが監修。よりプレーンな外観になり、カメラの台座に、円でも楕円(だえん)でもない自由曲線を採用した。

 AQUOS R9 proのデザインは、一見するとAQUOS R9やAQUOS sense9とは一線を画するものだが、中江氏によると、AQUOS R9 proでもmiyake designのデザインを採用しているという。特にカメラ周りの仕上げにはこだわり、「大きなカメラ窓の中のカメラの配置を、微妙に不ぞろいにしている」という。AQUOS R9とAQUOS sense9の自由曲線とは異なるテーマで記号性を持たせた。

AQUOS R9 pro AQUOS R9 proではカメラの配置を微妙にふぞろいにしているという

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  2. ドコモの通信障害に“AIエージェント”が先手 「SNSの投稿」も常時監視するオペレーションセンターの裏側 (2026年06月10日)
  3. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  4. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  5. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  6. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  7. 「Pokemon GO Fest 2026:東京」のモバイル通信は快適だった? 初対策の楽天モバイルがピーク時に“最速”も記録 (2026年06月10日)
  8. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  9. 「iPadOS 27」発表 Siri AI対応で生産性が向上、スクショから調べ物も可能に (2026年06月09日)
  10. WWDCで「折りたたみiPhone」に言及なしも、Apple版「大画面×AI」に期待できるワケ (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー