オウガ・ジャパンが同時に発表した、Aシリーズのミッドレンジモデル「OPPO A3 5G」(直販価格は3万2800円)も薄さ7.7mmと、OPPO Find X8よりもさらに0.2mm薄いボディーでありながら、約1.3mの高さからの落下衝撃に耐えられるが、IP54等級の防塵(じん)・防滴の性能で、OPPO Find X8と同等の防水性能は持たない。他にも、アウトカメラが約5000万画素で明るさがF1.8の広角レンズと、約200万画素の深度測定用のデュアル構成である点、ディスプレイが約6.7型の液晶である点、プロセッサにMediaTek Dimensity 6300を採用する点など、細かく見れば、OPPO Find X8との違いは多くある。
バッテリーについても、OPPO Find X8が5630mAhのバッテリーをOPPOの急速充電技術である80W SUPERVOOCフラッシュチャージの使用により約58分で充電できるのに対し、OPPO A3 5Gでは45W SUPERVOOCにより30分で約50%まで、84分で100%まで充電できる。
日本のスマートフォンユーザーの多くが気になるであろうおサイフケータイの対応可否も同時に明らかとなった。OPPO A3 5Gはおサイフケータイ、マイナンバーカードの「スマホ電子証明書」に対応し、コンビニで住民票の写しなどを発行できる。一方、OPPO Find X8はおサイフケータイとスマホ電子証明書には対応しない。
この点は、両モデルの販路、投入時期が大きく起因しているようだ。販路はOPPO Find X8がKDDIのau +1 collection、IIJmio、ヤマダ電機、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、Amazon、楽天市場などで、OPPO A3 5Gがソフトバンク(Y!mobile)、楽天モバイル、IIJmio、mineo、HISモバイル、NUROモバイルなどだ。つまり、OPPO Find X8は大手キャリアが回線契約を伴わずに販売する、いわばアクセサリーと同じ扱いにとどまる。
河野氏は「関係者の方々(OPPO製品を販売する方々、製品の企画段階から関わる方々)が増えるほど、製品に求めるもの、いわゆる日本市場へのローカライズの要求は上がってくる。そうなると、状況によっては製品を世に出しづらくなる」と前置きした。
その上で、「OPPOがメーカーとしてこれから先のOPPOの取り組みや、企業としての方向性を一番強く打ち出したい製品だったことに加え、(中国での発表後に)いち早く日本市場に投入したかったため、あえて(キャリアの)しがらみのないSIMフリー市場での販売を決めた」と、OPPO Find X8がおサイフケータイ非搭載になった事情と日本市場への投入意図を語った。
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