XiaomiはMWC Barcelona 2025にて、スマートフォに外付けで別途レンズ形状のカメラを取り付けるコンセプトモデル「Xiaomi Modular Optical System」を展示している。3月2日の新製品発表会にてチラ見せした製品となっている。
このコンセプトモデルはXiaomi 15をベースに、外付けのカメラを接続できる仕様のもの。ペアリングや充電は不要で、背面に取り付けるだけで簡単にスマートフォンと接続できる。カメラとの接続はマグネットと本体に設けられた接点端子を用いて行う。端子の部分が若干深くなっているため、レンズを適切な位置で固定できる。
このコンセプトモデルは、レンズ側にカメラとしての機能が一通り備わっており、電源供給、撮影画像の記録とレンズ制御をスマートフォン側で行う。スマートフォンの機能よりも、レンズ型のデジタルカメラをスマホに別途接続するイメージだ。
そのような意味では、かつてソニーが販売していたレンズスタイルカメラに近く、物理接点で接続できるスマホカメラは、モトローラのMoto Mods「Hasselblad Ture Zoom」に相当するものだと評価できる。
レンズの制御はスマートフォン側から行い、レンズを装着すると外部レンズを操作できるアイコンが追加される。今回展示のレンズには、マイクロフォーサーズ規格のイメージセンサーを採用。レンズは換算35mm F1.4の単焦点レンズを備えている。
Xiaomi Modular Optical Systemはコンセプトモデルとしつつも、機能としての完成度は高い。写真撮影ができることはもちろん、オートフォーカスの動作に加え、絞り制御まで可能だった。プロトタイプの展示品とはいえ、製品並みに機能はしっかり作り込まれており、このまま製品として出しても問題ないくらいの完成度に驚いた。スマートフォンらしく「AIカメラ」が利用できることも注目に値する。
Xiaomi Modular Optical Systemは技術的なアピールはもちろん、スマホカメラの進化を加速させるコンセプトだと感じた。画質向上はもちろん、動作ラグや接続の不安定さもなく、撮影にストレスは感じなかった。
MWC Barcelona 2025ではrealmeというスマホメーカーもカメラ性能をアピールするコンセプトモデルを展示している。こちらはレンズ交換式カメラのような趣でプロ向け感が強く、Xiaomi Modular Optical Systemiaomiの方がより実用的だと感じた。スマートフォンのカメラ進化の次の一手として、非常に気になる技術の1つ。対応する機種が登場したら一度手に取ってみたいものだ。
佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
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