「Apple Intelligence」の日本語解禁で“スマホのAI競争”が激化 Android陣営とは何が違うのか:石野純也のMobile Eye(3/4 ページ)

» 2025年04月05日 08時37分 公開
[石野純也,ITmedia]

Android勢もAI対応を推進、Apple Intelligence的なOS組み込み型も

 一方で、既存のアプリやサービスに生成AIを組み込み、使い勝手を高めるのはAppleの専売特許ではない。Googleも、AndroidにオンデバイスAIモデルのGemini Nanoを用意している他、Gmailやカレンダーなどの純正アプリを続々とGeminiに対応させている。Gmailであれば、Geminiを呼び出し、文章を考えてもらったらそのままそれをコピー&ペーストできるといった具合で、アプリ内に生成AIが統合されている。

Apple Intelligence Androidも、GmailアプリがGemini対応しており、返信などの文章作成を依頼できる

 また、Googleが用意したAIモデルや自社/他社のAIモデルを組み合わせて、自らのサービスに仕立て上げるメーカーも徐々に増えている。代表的なのが、AndroidをベースにしたOne UIに「Galaxy AI」を組み込んだ、サムスン電子だ。同社は2024年4月に発売されたGalaxy S24シリーズからGalaxy AIの搭載を始め、ハイエンドモデルを中心に、過去の端末にもアップデートをかけている。

 2月に発売されたGalaxy S25シリーズでは、Galaxy AIのUIもブラッシュアップしており、Apple Intelligenceの作文ツールに近い「AIライティングツール」などが提供されている。文脈を理解する検索機能や、「Samsung Notes」で下書きからイラストを生成する機能なども用意。多言語対応もAppleより早く、2024年の登場時からいきなり日本語が利用できていた。

Apple Intelligence
Apple Intelligence Galaxy S25シリーズでは、Galaxy AIもアップデート。Apple Intelligence風のAIライティングツールや、画像生成機能が進化した。OSと密結合する考え方は、Apple Intelligenceに近い

 サムスン電子は、言語対応の早さがAI対応の武器になると考えている節がある。日本では、Galaxy AIの投入に合わせて、家電やディスプレイ、半導体など、主にハードウェアの研究・開発を行ってきたサムスン日本研究所に、AI開発部隊を発足。AIの日本語対応の開発を中国・北京から機能を移管し、クオリティーの底上げを行っている。同研究所でMobile Solution Lab Artificial Intelligence Part長を務める赤迫貴行氏も、「多言語対応は強みになっている」と語る。

Apple Intelligence サムスンでは、日本語対応のAIをサムスン日本研究所で開発している。日本語に強い人材を抱えており、クオリティーを向上させやすいのが強みだという

 さらに、Galaxy S25シリーズではGeminiがカレンダー登録やメッセージ送信といったタスクをこなせるようになった。対応しているアプリは限定されるが、Galaxyシリーズに内蔵されるSamsung Notesや、サムスン自身がカスタマイズを施したカレンダーアプリもこれに対応する。エージェント的に振る舞うAIは、本連載でも取り上げたように、スペイン・バルセロナで開催されたMWC Barcelona 2025でも多数のメーカーが取り組んでおり、今後のトレンドになることは確実だ。

Apple Intelligence Geminiに依頼することで、検索結果を保存したり、メッセージで送信したりということが可能になった

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月25日 更新
  1. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  2. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  3. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  4. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  5. iPhone Duoを使って痛感した「Face ID」のありがたさ 充電スタンドに置いたまま通知が見られない不便さに苦しむ (2026年10月24日)
  6. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  7. モバイルSuicaの新決済「teppay」を早速試した 店員への伝え方や決済音は? スムーズに決済できる? (2026年10月22日)
  8. デジタル庁が「Androidのマイナンバーカード」対応機種を公表 属性証明機能を使える機種は限定的 (2026年10月19日)
  9. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
  10. 「iPhone Duo」を試して分かった9つの疑問と本音 36万円超の折りたたみスマホは「買い」か? (2026年10月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー