街で接続できる“無料Wi-Fi”の落とし穴 安全に使うために知っておきたいリスクとは

» 2025年06月18日 18時15分 公開
[井上晃ITmedia]

 カフェや駅、空港、ショッピングモールなど、さまざまな商業施設や公共施設で無料のWi-Fi(公衆無線LAN)を利用できる環境が整っている。こうした無料Wi-Fiを利用すると、モバイル通信が使えない状況下でも、データ通信量を気にせずにインターネットに接続できる。外出先での情報収集や連絡に役立つこともあるだろう。

 一方で、適切なセキュリティ対策をせずに利用すると、知らず知らずのうちに危険にさらされる可能性もある。無料Wi-Fiに潜むリスクを正しく理解し、安全に利用するための必須知識を身につけておきたい。

photo 写真はイメージです

(1)Wi-Fiに潜むリスク

 無料Wi-Fiの利用に伴う主な危険性は、大きく分けて2つある。1つ目は「悪意のある第三者によって通信内容を盗み見られる」というリスクだ。

 暗号化されていないWi-Fiに接続するということは、封に入っていない手紙をポストに投函するようなもの。ポストの中身をのぞける立場の人には、手紙の中身は丸見えになる。つまり、通信過程において、入力した個人情報やパスワード、クレジットカード番号などがそのまま傍受されてしまいかねない。

 さらに、その状態で「https://〜」ではなく、sのない「http://〜」から始まるWebサイトに情報を入力した場合、情報漏えいのリスクはさらに高まる。

 街中に置かれた段ボールの箱に、名前とクレジットカード番号、暗証番号を書いた紙を投函するくらいのリスクがあると思っておくとよいだろう。

 2つ目は「Wi-Fiを通じて端末にウイルスが感染する」というリスクだ。感染したウイルスにより、端末内のデータが漏えいしたり、不正操作につながったりする可能性が出てくる。

(2)無料Wi-Fiを使う際の心構え

 Wi-Fiにはセキュリティ規格の世代がいくつかあるが、古い「WEP方式」を使っているものや、そもそも暗号化が施されていないAP(アクセスポイント)は通信内容が盗み見られるリスクが高いため、どうしてもという場合以外は接続しない方がいいだろう。無料Wi-Fiとはいえ、ある程度セキュリティ規格が新しいものに接続しよう。

 ただし、昨今は端末によって、そもそも古いアクセススポットに接続できないような仕組みも備わっていることもある。例えば国内でユーザー数の多いiPhoneなら、「安全性の低いセキュリティ」として、そもそも危険なネットワークには接続できない。

 一方で、正規のサービス名に似せたなりすましのアクセスポイントを設置し、接続したユーザーの通信内容を盗み取る攻撃手法も存在する。

 これらは「野良Wi-Fi」や「なりすましWi-Fi」と呼ばれる。商業施設やホテルが提供するSSIDに巧妙に似せたSSIDになっていることがあるので、うっかり正規のサービスと誤認して接続しないよう注意が必要だ。

 故に無料Wi-Fiに接続する際には、掲示されているステッカーなどと照らし合わせて、大文字/小文字の表記など、細かい部分までチェックして、正しいSSIDかを吟味したほうがいいだろう。

 なお、無料Wi-Fiを安全に利用したい場合には、VPN(Virtual Private Network)接続を活用することが有効だとされる。VPNを使うと、公共のネットワーク上に仮想の専用回線が作られて、暗号化された内容が通信されるため、その内容は解読されにくくなる。

 大容量のモバイル通信プランが増えてきて、テザリングを含めて利用しやすくなった昨今ではあるが、どうしても無料Wi-Fiへの接続を迫られるシーンでは、こうした前提の元で活用するようにしたい。

photo ちなみに総務省が公式サイトで「公衆Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル」を公開している。Wi-Fiについてのまとまった情報を学びたい場合には、同資料を一読してみることをおすすめする

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