NTT東西、30年ぶりに加入電話の基本料金を値上げ 保守コスト増のためだが例外もあり

» 2025年09月29日 23時34分 公開
[田中聡,ITmedia]

 NTT東日本とNTT西日本が9月29日、「加入電話」「加入電話・ライトプラン」の基本料金を値上げすることを発表した。改訂後の料金は2026年4月1日分から適用される。

 NTT東西は2035年度までに、現在のメタル回線を用いた加入電話から、光回線やモバイル回線を用いた電話サービスへの移行を進めていく。これは、メタル設備の老朽化や加入者の減少により、2035年頃までにサービスの維持が困難になるため。

 一方で、加入電話1回線あたりの保守費用は、直近5年間で2割近く上昇しているという。加入電話サービスを安定して提供するために、老朽化したメタル設備や電柱、管路などを保守・修理していく必要がある。また、災害対策として、設備の冗長化や水防対策、電力設備を増強しており、こうした対策にもコストが発生する。例えば津波が発生した際に通信ビルに浸水しないよう、1階の開口部を閉じる対策を施している。人件費や物価の上昇もコスト増につながっている。

加入電話 加入電話サービスのコストは年々増加している
加入電話 電柱の亀裂やケーブルの損傷など、メタル設備では保守すべき点が多い
加入電話 水防対策や発電装置の確保など、災害対策にもコストがかかる

 2026年4月以降の料金は、3級取扱所(加入者40万人以上のエリア)の住宅用が、月額1870円(税込み、以下同)から2090円(+220円)に、3級取扱所の事務用が2750円から3080円(+330円)に値上げする。

加入電話 加入電話サービスの改定例

 ただし、光回線やモバイル回線を用いた代替サービスを利用できない環境にいる場合、加入電話サービスの基本料金は据え置きとなる。また、移行先の光回線電話とワイヤレス固定電話の基本料金は変更ない。

 NTT東日本 取締役執行役員 経営企画部部長の城所征可氏によると、前回の値上げは1995年だったため、30年ぶりの値上げとなる。なお、値下げについては2005年に実施している。

 仮に約1000万の加入電話サービスの契約者が残った場合、年間で200億円ほどの収支改善効果があるとみる。現在、加入電話サービスは年間で600億円の赤字のため、値上げによって赤字が400億円まで軽減される見込みだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月25日 更新
  1. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  2. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  3. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  4. iPhone Duoを使って痛感した「Face ID」のありがたさ 充電スタンドに置いたまま通知が見られない不便さに苦しむ (2026年10月24日)
  5. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  6. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  7. モバイルSuicaの新決済「teppay」を早速試した 店員への伝え方や決済音は? スムーズに決済できる? (2026年10月22日)
  8. 「iPhone Duo」を試して分かった9つの疑問と本音 36万円超の折りたたみスマホは「買い」か? (2026年10月21日)
  9. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
  10. デジタル庁が「Androidのマイナンバーカード」対応機種を公表 属性証明機能を使える機種は限定的 (2026年10月19日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー