NHKのニュースサイトが実質有料になってしまったのはなぜ? 背景に「放送法」の改正:Mobile Weekly Top10

» 2025年10月18日 14時30分 公開
[井上翔,ITmedia]

 ITmedia Mobileにおける1週間の記事アクセス数を集計し、上位10記事を紹介する「ITmedia Mobile Weekly Top10」。今回は2025年10月9日から10月15日までの7日間について集計し、まとめました。

NHK ONE 10月1日以降、NHKニュースのサイト/アプリを利用する際にNHKの受信契約を求めるようになりました

 今回のアクセス数の1位は、NHKのニュースサイトにおいて、閲覧に原則として受信契約を求めるようになったことを伝える記事でした。

 NHKニュースのサイト/アプリが有料化されたのは、10月1日に施行された放送法の改正が関係しています。今回の法改正では、NHKの必須業務(本来業務)として「放送」に加えて「必要的配信」が追加されました。これはインターネットを介して以下のものを配信するという業務です(いずれも「権利者の許諾が得られない」「やむ得ない事情」がある場合を除きます)。

  • 放送番組の同時配信
  • 放送番組の見逃し/聞き逃し配信(※1)
  • 番組関連情報の配信

(※1)1週間は必須(それ以降の配信は任意)

 この必須的配信のうち、TV番組に関するものは「特定必要的配信」と位置付けられており、利用するにはNHKの受信契約が必須です(ラジオ放送に関するものは従来通り受信契約なしで利用可能)。

 必要的配信における「番組関連情報」は、「放送番組と密接な関連を有する情報であって、放送番組の編集上必要な資料によるもの」と定義されています。

 今回の放送法改正では、NHKニュースのWebサイト/アプリは特定必要的配信(≒TVニュース)に対する番組関連情報と見なされます。そのため、閲覧にNHKの受信契約が必要と(≒有料化)されたのです。

 「なぜこうなった?」という点ですが、NHKの必須業務を見直すプロセスにおいて新聞や民間放送の業界団体から「NHKニュースが“民業圧迫”である」との指摘が強めになされたことが影響したとされています。端的にいうと「受信料なしで(≒無料で)充実したニュースサイトを見られるのは問題だ」とされたのです。

 情報は無料ではありません。取材や記事執筆、撮影には人手がいりますし、サーバの維持管理にはお金が掛かります。その観点からすると業界団体からの指摘は正しくはあります。しかし、本当にこれで良かったのかという思いは強くあります。

 「公共放送」というものは、どうあるべきなんでしょうね……。

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