iPhoneシリーズで、MagSafeによるワイヤレス充電ができるようになり、充電環境が劇的に変化した。従来のワイヤレス充電規格「Qi」(チー)では、充電コイルの位置合わせが面倒で、ちょっとした振動でズレるので「もう有線でいいやー」となってしまっていたのだが、MagSafeならマグネットでピタッと張り付くので位置合わせ不要だし、ズレる心配もない。
しかし、「充電速度が遅い」「充電時の発熱でiPhoneのバッテリーに影響が出ないか心配」という課題もある。少なくとも筆者は「こんなに熱くなって大丈夫かな?」と、本気で心配している。
そんなことを考えていたら、Belkin(ベルキン)から「UltraCharge」シリーズの販売が始まった。何が“Ultra”なのだろうか。前モデルと比べ、何が新しくなっているのかチェックしてみた。
ベルキンのUltraChargeシリーズは、ワイヤレス充電の国際規格団体「WPC」が2025年7月に定めた新規格「Qi2 25W」に対応したMagSafeベースのワイヤレス充電器だ。
Qi2と比べ、最大出力電力が15Wから25Wにアップし、エネルギー効率が向上したことで無駄な発熱が抑制されるようになったという。残念ながら、現在のところQi2 25Wに対応しているのはiPhone 16シリーズ以降(iPhone 16eを除く)のiPhoneと、Google Pixel 10 Pro XLのみだ。
UltraChargeシリーズは、独自の発熱抑制技術「ChillBoost Active Cooling」により、熱の心配をすることなくiPhone 16 Proを29分で50%まで充電できる。
今回、シリーズとして販売を開始した製品は以下の通りだ。
写真左から、「Belkin UltraCharge 2-in-1 Foldable Magnetic Charger」「Belkin UltraCharge Pro 3-in-1 Magnetic Charging Dock」「Belkin UltraCharge 3-in-1 Foldable Magnetic Charger」ベルキンが「Belkin史上最高峰・最速のQi2 25W 3-in-1ワイヤレス充電器」とうたうUltraChargeシリーズのフラグシップモデルが「Belkin UltraCharge Pro 3-in-1 Magnetic Charging Dock」だ。
25WのQi2モジュールと、5WのQiモジュールを備え、iPhone、Apple Watch、Qi充電対応完全ワイヤレスイヤフォンなどを同時充電できる。
iPhoneのみを充電した場合の出力電力を電圧電流チェッカーで調べたところ最大で23.67Wであった。
Qi2 25Wモジュールでは、マグネットでスマートフォンを貼り付けるので斜めにしても位置がズレない。そのため、垂直に近い角度に起こしても充電し続けられる。
本製品にはChillBoost Active Cooling技術が使われており、充電中に発生する熱を抑制できるという。側面にあるボタンでファンのオン/オフを切り替えられる。オフにすると熱のスマート制御はできなくなるが、ファンが回らず無音になるので、撮影中などで音を出したくないシーンで便利に使えるだろう。
ファンの電源ボタン。試用中はオン状態で利用していたが、数分経過したところで軽い回転音を立てながら作動し始めた。動作音はかなり静かなので、オンラインミーティングのマイクが音を拾うことはないだろう。また、カフェなど雑多な音が聞こえる場所で使ったとしても気にならないはずだMagSafe充電に対応するiPhoneシリーズの他、AndroidスマートフォンでもMagSafe対応リングを取り付けたQi対応製品であれば充電可能だ。また、水平にすれば、Qi充電に対応するスマートフォンなどを充電することができる。Galaxy S25で試したところ、約10Wで充電できた。
フットプリントが小さいので、デスクの上に置いておいてもじゃまになることはないだろう。価格は1万7990円だ。
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