では、BBSSはなぜあっぷアリーナ!を立ち上げたのか。同社は、ソフトバンクグループの一員で流通業を担うSB C&Sの完全子会社。コンシューマー向けサービスとしては、子ども用見守りGPSの「まもサーチ」や、IoT家電の「+Style」、セキュリティサービスの「セキュリティONE」などを展開している(ただし、+Styleは4月30日に事業譲渡される)。
キャリアのソフトバンクともシナジーを発揮しており、まもサーチはソフトバンク回線を利用、セキュリティONEはソフトバンクのオプションサービスに組み込まれている。
見守りやセキュリティサービスを提供する会社がなぜアプリストアを……と思われるかもしれないが、親会社のSB C&Sが展開する事業とは親和性が高く、BBSSの本業とも距離が近いという。本多氏は、「親会社のSB C&Sはソフトバンク創業からのソフトウェア流通業を今でも脈々と引き継いでおり、BBSSもソフトウェアディストリビューションはDNAに組み込まれている」と語る。
ソフトウェアの開拓は、むしろソフトバンクの祖業に近い。ストア自体も、先に述べたように提携先であるAptoideのプラットフォームを活用している。Aptoideは、海外で代替アプリストアを展開する事業者。その機能を使いつつ、BBSSは「日本向けのゲームの開拓やマーケティング、プロモーションを担当している」(橋本氏)という分業体制を取る。
デベロッパーに課す手数料は20%。これを、BBSSとAptoideでレベニューシェアするビジネスモデルを採用する。ただし、iOSの代替アプリストアでアプリを配信するには、Appleに対し、コアテクノロジー利用料として5%の手数料を支払わなければならない。そのため、デベロッパー側にかかる手数料は、合計で売り上げの25%になる。先に挙げたユーザー還元もこの手数料が原資になる。
決済手数料は、BBSS側の取り分である20%から支払われる形になる。現在はクレジットカードとPayPalのみの対応で、そのぶんBBSS側にコストがかかってしまうが、グループ内取引になるソフトバンクのグループの決済手段への対応も「鋭意準備中」(同)だという。これもソフトバンクグループが手掛ける優位性の1つ。PayPayやキャリア決済などを導入できれば、コスト削減と同時にユーザーの利便性も上がることになりそうだ。
また、BBSSが開拓した日本のアプリを、Aptoideを通じて海外に配信することも検討しているという。単にプラットフォームをローカライズし、日本に展開するだけでなく、ソフトウェアの輸出を目指しているというわけだ。これも、欧州に展開するAptoideをパートナーに選んだ理由になる。
iOS向けアプリストア「あっぷアリーナ!」登場 厳選ゲームタイトルを配信、アプリ内課金で10%還元も
「スマホ新法」を巡るAppleとGoogleの動き App Storeの競争力が上がる一方で“iOSのGoogle化”が進む?
2025年12月に施行された“スマホ新法”、ユーザー目線ではどんな影響がある?
iOSが「スマホ新法」に対応、アプリストアや決済手段を選べるように App Storeの手数料も改定
「スマホ新法」でAppleとGoogleの寡占はなくなる? メリットと問題点を整理するCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.