ソフトバンクが描く「AIエージェント」中心の生活 2030年の未来はどうなる?

» 2026年05月11日 17時19分 公開
[金子麟太郎,ITmedia]

 ソフトバンクは5月11日、2026年3月期決算説明会を開催し、その中でコンシューマー向けサービスの進化に関する将来ビジョンを明らかにした。同社は2030年度に向けて「AIエージェント」を生活のあらゆるシーンを支える中心的な存在へと進化させる計画だ。現在の「スマートフォン・アプリ中心」のライフスタイルから、「知能を運ぶネットワーク」へと事業基盤の転換を図る。

ソフトバンク AI ソフトバンク

 進化の軸となるのは、個々のユーザー情報を「生涯記憶」として蓄積し、学習するAIエージェントの提供だ。このエージェントは、スマートフォンだけでなく、ウェアラブル端末、スマート家電、モビリティ、ロボットなど、あらゆるデバイスを介してユーザーをサポートする。特定の端末に縛られず、個人の好みを把握した知能が日常生活に寄り添い続ける体験の実現を目指している。

 また、AIエージェントがハブとなり、生活全般をカバーするプラットフォーム化を推進する。具体的には、自動運転車やロボットと連携した移動・配送支援を行う「モビリティ」、日々の健康データを管理する「ヘルスケア」などの領域でサービスを展開する。さらにAIによる住環境の自動最適化を行う「スマートホーム」や、「PayPay」などの決済基盤と連携した金融サービスも強化する方針だ。

 顧客との接点である全国の販売店網(ショップ)の役割も変化させる。従来のスマートフォンやブロードバンドの販売にとどまらず、AIを活用した「AI時代のライフスタイル提案」へと転換する計画だ。革新型バッテリーやロボットなど、AI共存社会に不可欠なプロダクトを組み合わせた最適な生活設計を提案する。これにより、店舗は単なる端末の売り場から、新しい生活スタイルの発信地となる。

ソフトバンク AI ソフトバンクショップの役割も変化。従来の顧客接点のみに頼らず、AIを活用したライフスタイル提案へと転換へ

 これらのサービス拡大は、同社が保有する強力なインフラ基盤に支えられる。「AIデータセンター」や「自律型AIネットワーク」、さらに国産LLMである「Sarashina」といった技術基盤を活用し、安全かつ高度なユーザー体験を構築する。ソフトバンクは、これら自社インフラを最大限に生かすことで、他社にはまねできないAI中心の生活支援サービスを確立し、2030年度の目標達成を目指す考えだ。

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