「手書き」より「キーボード」を望む子供たち スマホ・PCが変えた文字入力の歴史と、今こそ見直したい手書きの価値(2/2 ページ)

» 2026年05月24日 08時00分 公開
[鈴木朋子,ITmedia]
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手書きよりキーボード入力を望む子供達

 そんな中、今どきの子供はどのように文字入力しているのでしょうか。私が2〜3歳の子供を持つ保護者の方から聞いた話では、YouTubeを視聴するとき、音声入力で「アンパンマン」など入力し、自分で見たい動画を検索しているとのこと。今の大人は音声入力を少し気恥ずかしいと感じる人も多いと思いますが、彼らが大きくなった頃には抵抗を感じない人が増えているのかもしれません。

 また、PCでの文字入力も習得しています。GIGAスクール構想が2021年に本格始動したことで、PCでの文字入力を習得している子供が増え、小学校低学年でも4割を超えています。

photo PC文字入力の習得が進んでいる(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所「親と子に関する調査」

 学習面については、「手で書いて覚える」ことも大切だという考え方もあります。しかし、子供は「文章を書くときは、キーボード入力がいい(43.8%)」と答える子供が多く、「手書きがいい(30.8%)」を上回りました。

 一方の保護者は「文章を書くときは、手書きがいい」が57.3%で過半数です。(出典:博報堂教育財団こども研究所)デジタル機器の習熟が進む半面、保護者からは手書きのスキル向上や効果が不安視されている様子が分かります。

 確かに、手書きの文字を書く機会が減ると、あまり上手に書けなくなることもあるかもしれません。Z世代への調査では、文字を手書きすることが少ない人ほど自分の字を嫌いになる傾向があるという結果が出ています。反対に、自分の字が好きな人は何かと手書きをするのかもしれません。

 手書きの字には人それぞれにクセがあり、その人らしさが表れます。手書きが貴重になった今だからこそ、手書きの文字でメッセージをもらうと、うれしく感じる人が多いようです。

photo Z世代は手書きの文字だとうれしい気持ちになる(出典:パイロットコーポレーション「文字を書くことに関する調査」)

 デジタルによる入力は編集ややりとりをスムーズにしてくれましたが、手書きの文字の温かみはかけがえのないものです。

 スピードが求められる場面ではデジタルの力を借り、大切な誰かへ思いを届けるときには少し時間をかけて手書きで書いてみるなど、使い分けていくのも大切なのかもしれません。

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