専用充電器はもう不要? 中韓スマホから国内勢まで巻き込む「USB PPS」急速充電の新常識(2/2 ページ)

» 2026年07月14日 10時30分 公開
[佐藤颯,ITmedia]
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USB PPS対応充電器を選ぶ際の注意点 電圧と電流も確認しよう

 USB PPSによる急速充電を活用するには、スマートフォン、充電器、ケーブルの全てが対応している必要がある。どれか1つでも仕様を満たしていないと、スペック表の性能は発揮できない。

 スマートフォン側の確認方法はシンプルだ。メーカーの公式スペックページや付属マニュアルに「USB PPS」の記載があるかどうかを確認すればよい。一方で、前述の通り記載がないメーカーもあるため、その場合は純正アクセサリーやキャリアの推奨充電器の仕様が判断材料になる。

 充電器側は、製品仕様に「PPS 55W」や「PPS対応」と明記されているものを選ぶのが重要だ。廉価な充電器では「USB PD 65W対応」と書かれていても、PPSに非対応なこともあり、急速充電が有効にならない場合がある。

 その上で電圧と電流の組み合わせを確認しておくと、より安心して選べる。これはPPS対応であっても電圧レンジが9Vや11Vまでの製品や、5Aの出力に非対応の製品があるためだ。端末側が対応する組み合わせによっては、急速充電ができない場合がある。

 例えば、USB PD 65Wに対応した充電器でも、USB PPSの範囲が9V-3A/11V-3Aの場合は、最大で33Wまでしか出力しない。充電器を選ぶ際は商品の仕様を確認しておこう。

USB PPS 充電器の中にはUSB PPSの仕様が記載されているものもある

 ケーブルは「eMarker(イーマーカー)」と呼ばれるICチップに対応したものを選ぶ必要がある。eMarkerは、60Wを超える高出力(100Wや240Wなど)に対応するケーブルには必須なので、速度が思ったよりも出ないと感じた際はケーブルの仕様も確認してほしい。

USB PPS 対応スマホと充電器の組み合わせで、USB PPSで急速充電が可能となる
USB PPS USB PPSで充電すると分かりやすく「何ワット」の規格で充電しているか示してくれる機種もある(画像はHONOR Magic 8 Pro)

USB PPS対応充電器は1つ持っておくと便利

 USB PPS対応充電器は、家ではもちろん、仕事用のバッグに1台忍ばせておくと非常に重宝する。USB PPS対応充電器は中国メーカーのスマホからGalaxy、Pixelだけでなく、日本メーカーのスマートフォンまで1個でカバーでき、USB PD3.0に対応するノートPCやタブレットもまかなえる汎用性の高さが魅力だ。

 近年は100W級のGaN(窒化ガリウム)充電器でUSB PPS対応モデルも増えており、コンパクトで複数ポートを持つ製品も選びやすくなっている。車で使う際のシガーソケット用のカーチャージャーもUSB PPS対応のものが登場している。

USB PPS 近年は11V-5AのUSB PPSに対応しながら、2000円前後で購入できる廉価な充電器も登場している(画像はColorful 65W 3Port Charger。記事執筆時点の価格は1580円)

 純正充電器へのこだわりが必須ではなくなりつつある今、USB PPSという共通規格の存在を知っておくだけで、充電環境の選択肢は大きく広がる。対応機種、充電器、ケーブルの組み合わせを正しく把握した上で、スマートな充電環境を構築してほしい。

著者プロフィール

佐藤颯

生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。

スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

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