先週のアクセストップは、SNSをテーマにした「炎上展」というイベントのポスターが、ネットで炎上した、というニュースだった。狙って炎上させたなら、なかなかうまいと言わざるを得ない。
ところで、「イタリアンブレインロット」の名を聞いたことがあるだろうか? お子さんがいるご家庭は聞き覚えがあり、「子どもに見せられてウンザリしている」なんてこともあるかもしれない。
直訳すると、「イタリアの脳の腐敗」。AIが生成した不気味なキャラクターに、イタリア語風の名前と語りを付けたシュールな動画シリーズだ。
起源とされるのは、2025年にTikTokでとあるユーザーが投稿したAI動画(削除済み)。その後、ネットユーザーによってさまざまな派生キャラが生み出され、拡散されていった。
3本足のサメ「トララレロ・トラララ」や、手足が生えた木がバットを持っている「トゥントゥントゥン・サフール」、コーヒーカップの頭を持つ女の子「バレリーナ・カプチーナ」など、イタリア語風の名前が付いたさまざまなキャラの動画が、TikTokやInstagram、YouTubeで公開されている。
日本のYouTubeでは、「トゥントゥントゥンサフールに恋している」という歌が1800万再生を超える人気に。バレリーナ・カプチーナが、他のキャラクターに恋をしまくっているという歌詞で、「毎晩子どもに聞かされてウンザリしている」という声をママ友から聞いた。
我が家でも、小学生の子どもにイタリアンブレインロットの動画を時々見せられるのだが、気持ち悪くて「見るのをやめなさい」と言いたくなる。
最近子どもに流行るネットキャラは、“キモカワ”を超えてただ「気持ち悪い」ものが増えてきているような気がする。イタリアンブレインロットもそうだし、「スプランキー」のホラー版もかなり不気味だった。
ただ、大人が好きなものばかり好きになる子どもこそ不気味な気もする。大人が「やめて!」と言いたくなるものを好きになってこその子どもだ。新しい文化は常に、大人の反発があるところから生まれるのだから、きっとこれでいいんだろう。
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