3万円のエントリー機に“マルチアングル液晶”――「オプティオ33LF」(1/4 ページ)

» 2004年01月07日 12時30分 公開
[高柳政弘,ITmedia]

 ペンタックスの「オプティオ33LF」は、エントリー向けコンパクトデジタルカメラ「オプティオ33L」の後継モデル。その最大の特徴は、“マルチアングル液晶”を搭載していることだ。

ペンタックスのエントリーモデル「オプティオ33LF」

 マルチアングル液晶は、ハイアングルやローアングルの撮影時、またいわゆる“自分撮り”などでも、構図や被写体をきちんと確認しながら撮影できるメリットがあり、撮影の幅も広がる大きな武器となる。

 他社の現行ラインアップでマルチアングル液晶ディスプレイ搭載モデルは、ニコンの「COOLPIX5700」(E5700)および「COOLPIX5400」(E5400)、キヤノンの「PowerShot G5」と「PowerShot A80」、オリンパスの「CAMEDIA C-5060 Wide Zoom」など、数えられるほどしかない。そして、いずれも各メーカーのハイエンドモデルまたはそれに次ぐ上位モデルだ。

 一方のオプティオ33LFは、実売3万円弱というリーズナブルなエントリーモデル。ペンタックスはこのマルチアングル液晶を、同社ハイエンド機「オプティオ555」など上位モデルには搭載せず、エントリー機に採用している点がほかのカメラメーカーと大きく異なる点で興味深いところだ。

左右180度、上下270度回転するマルチアングル液晶ディスプレイ

 ペンタックスが初めて回転液晶を採用したのは、3世代前の200万画素機「オプティオ230」(2002年4月発売)。2世代前の「オプティオ330GS」(2002年10月発売)はCCDが320万画素にアップした。だが、230および330GSの回転液晶は左右に180度回転するものの上下には回らず、“自分撮り”ぐらいにしか使えないものだった。

 2003年3月に発売した330GSの後継モデル「オプティオ33L」では、上下左右にそれぞれ180度回転するように改良され、上方向へ跳ね上がるタイプに変更。そして今回のオプティオ33LFは、上下の回転角度が大きくなって上下に270度・左右に180度回転するようになったほか、液晶の開閉方向が左に開くタイプに戻された。

モデル液晶開閉方向左右回転上下回転
オプティオ230180度回転せず
オプティオ330GS180度回転せず
オプティオ33L180度180度
オプティオ33LF180度270度

 オプティオ33LFは、このように進化を遂げてきた同社マルチアングル液晶の回転機構によって、撮影の幅がさらに広がったといえる。

 残念なのは、前モデルのオプティオ33Lでは1.5インチTFT液晶(約13.4万画素)だったディスプレイが、オプティオ33LFでは約7.2万画素表示の1.6インチTFD(Thin Film Diode)液晶に変更された点だ。このTFD液晶は、TFT液晶と比較すると多少粗さが目立つほか、晴天の屋外撮影では液晶画面が見にくくなるため、液晶フードが欲しくなるだろう。だが、33Lでは同梱していた液晶フードも、33LFでは省かれている。

撮影の幅が広がるマルチアングル液晶

 下の作例は、マルチアングル液晶を生かし、動きの速い「ハト」をローポジションで撮影したものだ。このような晴天の屋外でのシチュエーションでは、シャッタースピードが速くなるため手ブレの発生する確率は低いが、シャッタースピードが遅いときにもマルチアングル液晶なら、カメラをウエストで固定して手ブレを防ぐというような使い方ができる。

1/250秒、F5、ISO 100、2048×1536ピクセル(オリジナル画像はこちら

 こちらは、ハイアングルで撮影した作例。液晶を回転させることで、姿勢を崩さずに被写体を確認できるのがマルチアングル液晶のメリットだ。

チッタ・イタリア。1/100秒、F4.8、ISO 100、2048×1536ピクセル(オリジナル画像はこちら

液晶ディスプレイを180度回転させて収納すれば液晶画面を保護できる

 個人的には、CAMEDIA C-5060 Wide Zoomのような跳ね上げ式のほうが被写体とレンズの光軸のずれが少ないので扱いやすい。ただ、この印象は慣れや好みの部分も多いので、人それぞれで意見が分かれるだろう。

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