続いては、使い勝手についてだ。
シャッターボタンの外周にある回転式の電源スイッチをONにすると2〜3秒でレンズが出てきて撮影可能になる。測り比べた訳ではないのではっきりしたことは言えないが、COOLPIX 5700より幾分速くなっているようだ。
ファインダーは、電子ビューファインダー(EVF)と1.8インチ液晶モニタの2種類がある。液晶モニタは便利なフリーアングルタイプで、横に180度開き、上下に270度回転するのが特徴だ。
撮影モードダイヤルはなく、「MODE」ボタン+コマンドダイヤルで撮影モードを変更するというインタフェースは相変わらずだ。
だが、操作方法はCOOLPIX 5700から少々変更された。COOLPIX 5700ではコマンドダイヤルを回すと撮影モードが順番に切り替わったが、COOLPIX 8700では撮影モードが「オート」「シーン」「カスタム1」「カスタム2」の4種類に分かれ、このどれにするかはMODEボタン+コマンドダイヤルではなく、液晶のメニュー画面か「FUNC」ボタン+コマンドダイヤルで別途切り替えるようになった。
COOLPIX 8700を使うようなハイエンドユーザーの場合は、オートやシーンモードを使わない人はまったく使わないし、使う人にとっても必要な時に切り替えられればそれでOK、という考えなのだろう。
カスタム1とカスタム2は、それぞれ別の設定を覚えておいてくれるので便利だ。カスタム1か2にセットすると、MODEボタン+コマンドダイヤルで「P」(プログラムオート)/「S」(シャッター優先オート)/「A」(絞り優先オート)/「M」(マニュアル)の露出モードを瞬時に変更できる。
ちなみに、撮影モードをオートにすると細かい設定はほとんどできないフルオート状態になり、シーンにするとMODEボタン+コマンドダイヤルか液晶のメニュー画面でシーンが選べる。
MODEボタンの隣には露出補正ボタンがあり、その手前にはFUNCボタンがある。FUNCボタンには撮影モード切り替えがデフォルトで割り当てられているが、割り当ては自由に変更できるため、オートやシーンは滅多に使わない人は別の機能に変更すればよい。個人的には、これをホワイトバランスにするのが好みだ。
ボタン+コマンドダイヤルというのがCOOLPIX 8700の基本操作方法だ。鏡胴の左にもボタンが4個並んでおり、それぞれを単独で押すと発光モード、画質、AE/AFロック、フォーカスモードを切り替えるスイッチとして働き、ボタンを押しながらコマンドダイヤルを回転させると、発光モードボタンはISO感度変更、画質ボタンは画像サイズ変更、フォーカスモードボタンはマニュアルフォーカスと、それぞれ別の機能になる。
このユーザーインタフェースは、ボタンの押し方によって設定変更する機能が変わるという点で、分かりにくく誤操作しやすい。決して褒められたものではないと思うのだが、COOLPIX 5700から(実はそれ以前の同社製ハイエンド機から)継承されている。
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