バックアップ元がハードディスクの場合は、バックアップの対象を、書類ファイルだけに限定するか、すべてのファイルを対象にするかを選択できる。バックアップの方法には、新しいフォルダにファイルをコピーする方法と、フォルダの内容をバックアップ元と同期させる方法がある。後者の場合は、バックアップ元にないファイルはすべて削除されてしまうので、デジカメのメモリカードをバックアップする場合などでは前者を選択しよう。
ちなみにMedia Centerが搭載するメモリカードスロットは、2ドライブとして認識される。1番目のドライブ(左スロット)は、メモリースティック、メモリースティックPRO、スマートメディア、SDメモリーカード、マルチメディアカードに対応し、2番目(右スロット)がコンパクトフラッシュとマイクロドライブドライブとなる。
自動バックアップは、指定したドライブをスケジュールに従ってバックアップする機能だ。バックアップの周期は、毎日または毎週が設定できる。2回目以降は、変更のあったファイルだけをバックアップするので処理時間も短くて済む。手作業ではつい先延ばしにしがちなバックアップだが、自動バックアップなら忘れる心配もない。自動バックアップのオン/オフは、バックアップオンデマンドボタンの隣にある「自動バックアップ」ボタンで切り替えることができる。
内蔵のHDDユニットには、同社製の「Caviar SE」を搭載する。回転数は毎分7200回転で、平均シークタイムは8.9ミリ秒、キャッシュメモリ容量は8Mバイトだ。
USB 2.0接続とIEEE 1394接続では、ドライブのパフォーマンスはわずかだがIEEE 1394の方が優れている。両インタフェースが利用できるなら、ドライブの接続にはIEEE 1394を利用した方がよいだろう。
また、手動バックアップで256Mバイトのコンパクトフラッシュカードをバックアップしたところ、USB 2.0接続では2分32秒、IEEE 1394接続では2分32秒とほぼ同じだった(USB 1.1接続では12分31秒)。約5Gバイトのシステムドライブのバックアップでは、USB 2.0は1時間8分6秒、IEEE 1394は1時間5分45秒と、わずかにIEEE 1394の方が短時間で済む。
同クラスの外付け型HDDに比べると若干割高だが、面倒な手順を踏むことこなくデータをバックアップできる。また、メモリカードなどは手動、システムHDDは自動といった具合に、2種類のバックアップ機能を無理なく使い分けることができるので、とても便利だ。デジカメやMP3プレーヤーなどのポータブルデバイスを持ち歩く人はもちろん、システムHDDのバックアップを手軽に行いたい人におすすめしたい。
なお、すでにメモリカードリーダを持っている人には、メモリカードリーダを省略した「Dual-option」(160/250MBの2モデルがあり、価格は250MBモデルが3万9000円)という選択肢もある。手持ちのメモリカードリーダをUSBハブに接続すれば、Media Centerと同等に利用できるはずだ。
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