あらゆるメディアはこれひとつで――バッファロー LinkTheater PC-MP2000/DVD(2/3 ページ)

» 2004年06月10日 15時53分 公開
[河野寿,ITmedia]

PCとの連係プレイで各種ファイルを再生

 本来ならDVD再生機能も紹介すべきなのかもしれないが、記事の分量にも限りがあるので、通常のDVDプレーヤーとは違う機能、つまりパソコンとの連携やネットワーク機能を中心に述べていきたい。

 PC-MP2000/DVDは、前ページの写真でも分かるように、イーサネットのポートが背面に付いている。ここへEthernetのケーブルを差して、家庭内ネットワークへ参加させることで、家庭内PCにある映像、音楽、静止画のファイルをPC-MP2000/DVDで再生できるようになる。

 この機能、使ったことがない人にはピンと来ないが、使ってみると結構面白い。こうした使い方では、DVDプレーヤというよりは、PC-MP2000/DVDは再生専用のセットトップボックスであり、PCはコンテンツ集積用のストレージとして扱えるわけだ。

 ただし、PC-MP2000/DVDからアクセスできるように、PC側に「PCastMediaServer」というソフトウェアをインストールしておかなければならないが、インストール自体は簡単なもので、付属のCDから導入するだけである。一度起動させれば、表示画面を閉じてもバックグラウンドで動作する。

PCastMediaServer

 この状態で、PC-MP2000/DVDを起動する。今まではトップメニューにDVDのアイコンしか表示されなかったが、「2」としてPCastMediaServerをインストールしたPC(この場合のコンピュータ名はWilla)が見えるようになった。

サーバソフトをインストールしたコンピュータが表示される

 インストール直後状態では「マイ ドキュメント」フォルダにある「マイ ビデオ」、「マイ ミュージック」、「マイ ピクチャ」の3つのフォルダへ、PC-MP2000/DVDの画面ではそれぞれ「映画」、「音楽」、「写真」という項目からアクセスできる。もちろん、これは任意のフォルダを参照するように変更も可能だ。

「映画」、「音楽」、「写真」のメニュー

 たとえば、音楽のフォルダを選んでみると、たしかに「マイ ミュージック」フォルダ内に保存してあるフォルダがそのまま参照できた。保存してあるのはWAV形式とMP3形式だが、どちらも問題なく再生できる。音楽の再生時には画像が表示されるのだが、ここへPC内の任意のフォルダを指定すれば、バックグラウンドでスライドショーのように表示することもできる。

「マイ ミュージック」内にあった音楽用のフォルダを閲覧

 映像と音楽についてはかなり使用頻度が高いと思われるが、正直いって写真を閲覧する機能はあまり使わないように思っていた。しかし、これもリモコンでズームやパンが行えるので、案外おもしろい。

写真を表示させてズームをオンに
リモコンのボタンで拡大する。この状態で左右にパン(首振り)も可能

 ただし、写真のフォルダに関してだけは2階層より深いフォルダを認識できなかったため、深いところに保存してある写真は表示できなかった。マニュアルにも書いてあるのでこれが仕様らしいが、映像や音楽フォルダでは問題なく表示できるので、修正は可能だと思うのだが。できれば対応してもらいたいものだ。

 最後に映像ファイルである。再生できるフォーマットはMPEG-1/2、MPEG4、XviD、RMP4とある。手持ちのDVライブラリからデータを作って再生させてみる。

 最初にAVIファイルのまま「マイ ビデオ」フォルダにコピーしてみた。しかし、ファイル名は表示されるものの「Unknown CODEC」と表示されて再生できなかった。もとよりサポートされていないのだから仕方がない。

 次にこのファイルをMPEG-2とMPEG-1に変換し、同じように「マイ ビデオ」フォルダにコピーする。

 こちらは問題なく再生できる。なまじ解像度の高いPCのディスプレイで見るよりもイイ感じだ。映像再生の制約として、MPEG-1/2で最大10Mbps・フレームレート30fps、MPEG4で最大1.5Mbps・フレームレート30fpsという制約があるが、そもそもネットワーク越しでもあるし、通常の再生用途には十分な画質だと思われる。

 そして、最後にDivXで圧縮したファイルを再生してみた。というのも、SIGMA DESIGNS社の「EM8550」チップを使ったプレーヤーはDivX再生ができるものもあるので「似たようなものだから再生できるのでは」と思ったからだ。

 圧縮に使ったCODECはDivX5.0.3で、Cyberlink社のPowerProducer3にバンドルされていたものだ。圧縮もPowerProducer3で行った。フレームレートは30fps、大きさは640×480ピクセルである。

 できたファイルをいままでと同じように「マイ ビデオ」フォルダに転送し、再生してみる。すると、普通に再生できてしまった。

 もちろん、これは公式なサポートではないので自己責任の範囲で使う必要がある。が、それでもDivXファイルが再生できるというのは、なかなか楽しい。

DivXファイルがそのまま再生できてしまった

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