なお、上部にはもうひとつレンジファインダーならではのスイッチがひとつある。レンズの焦点距離切替スイッチだ。レンジファインダーカメラのファインダーはレンズの焦点距離と連動しないので、何ミリのレンズをつけても見える範囲は同じとなる。
それは非常に都合が悪いので、代表的な焦点距離に関してはボディにスイッチがあって、それを切り替えることで「見える範囲をレンズに合わせている」のだ。R-D1の場合、28-35-50ミリの3つの焦点距離に対応しているのでこの3つのレンズに関してはレンズの画角に応じた構図で撮れる。
じゃあそれ以外のレンズではどうするか。実は上部のアクセサリシューに外付けファインダーを付けるのだ。写真は12ミリのレンズとそれ用の外付けファインダーをつけた例。こうするとパララックスが大きくなってファインダーに見えている絵と実際に写る絵のズレは避けられないが、それはしょうがないのである。
それより問題は、例えば12ミリレンズ用のファインダーはR-D1では役に立たないということ。CCDがAPS-Cサイズだから画角が違い、見える範囲も変わるのだ。それはコシナ社からR-D1対応の外付けファインダーがいくつか発売されるので該当する焦点距離のものを使うか、画角が違うのは気にしないでアバウトに勘で撮るのだ。
なお、R-D1で使えるLマウントやMマウントのレンズは、それこそライカやフォクトレンダー以外にも、ライカマウント互換レンジファインダーカメラがたくさん出ていたこともあり、しかも戦前のレンズまで使える関係上、山ほどある。当然レンズの性能も違うし、焦点距離もいろいろある。それがまた面白いところだ。
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