2層式DVDで作るマイフェバリット「アテネ」コレクション今年の夏は「PCで全部録る!」ことにした──第8話(2/2 ページ)

» 2004年08月30日 20時40分 公開
[寺崎基生ITmedia]
前のページへ 1|2       

2時間超番組をきれいに保存するなら2層式DVD

 従来の書き込み可能なDVDメディアの容量は4.7Gバイト。通常のDVD品質の画質であれば、2時間程度の映像を記録できる。だが、ノーカット版の映画やスポーツ番組など、2時間を大幅に超える番組もある。そんなときに便利なのが2層記録式のDVDである。

今回のもう一人の主役「DVR-ABH12W」

 DVD+R DL(Double Layer)は、8.5GBの容量を持ち、DVD品質の画質で3.6時間の記録が可能だ。映像を永久保存版データとして保存するなら、より高画質な映像として残すことも可能だ。単層式のDVDでは40分程度しか入らない最高画質の15Mbpsで録ったとしても、2層式なら最大1時間20分程度の動画ファイルが記録できる。

 今回試用したアイ・オー・データ機器「DVR-ABH12W」は、DVD-RAM、DVD+-R、DVD+-RWに対応したDVDスーパーマルチドライブ。それに加えてDVD+R DLにも対応しているので、現在市販されているすべての記録型DVDメディアに対応していることになる。

 DVD+R DLの書き込み速度は2.4倍速、DVD+Rは12倍速、DVD-R 8倍速、DVD-RAMは5倍速と、ライティング速度も十分速い。ちなみに、最新の2層記録対応ドライブでは、DVD+R DLの書き込み速度4倍速、DVD+R 16倍速ライト対応モデルがあるが、これらはDVD-RAMに対応したスーパーマルチドライブではない。さらに、4倍速書き込みに正式対応したDVD+R DLメディアや16倍速書き込みに対応したDVD+Rメディアなどは発売されていない状況を考えると、いくら早いといっても現時点ではオーバースペックであるともいえる。

DVD+R DLの使い方は、従来の記録型DVDと同じ

 さて、当然のことながら、2層式のDVD+R DLへの書き込みは、従来のDVD+RやDVD-Rとまったく同様に行える。DVR-ABH12Wのような2層式対応ドライブと、DVD+R DLメディアを用意すればいいだけ。

 ただし、気を付けたいのがライティング/オーサリングソフトの対応状況である。リテールの2層式ドライブを購入すれば、2層式対応のライティング/オーサリングソフトが付属してくるが、今まで使っていて手慣れているソフトなどを使おうとすると、4.7GBまでしか対応していないことが多い。

 前述のカノープス MpegCraft2 DVDも2層式に対応していないため、実際のオーサリングはDVR-ABH12Wに付属していたUlead DVD MovieWriter3 SEを使用することにした。ファイルとして保存する場合には、やはり付属しているB's Recorder GOLD BASICを使用すればいい。

今回2層式のオーサリングに使用したUlead DVD MovieWriter3 SEは環境設定でメディア容量を設定しておく

 もう一つの注意点は、データとして書き込むときに、4Gバイト以上のファイルが扱えないということ。DVD+-R/RWでも同様だが、CDやDVDの規格であるISO9660の仕様上の問題なので、これはあきらめるしかない。4Gバイト以上になった映像データをファイルとして保存する場合には、前述のMPEG編集ソフトなどで分割すればいい。

 大容量が扱えるドライブの宿命でもあるが、書き込みに長い時間がかかることも要注意事項だ。2.4倍速で8.5Gバイトのデータをライティングする時間は、約50分はかかってしまう。時間に余裕を持って作業を進めたいところだ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月19日 更新
最新トピックスPR

過去記事カレンダー