レビュー
» 2004年09月08日 15時53分 公開

静止画と動画を等価に扱える新世代のデジカメ――Xacti DMX-C4(2/3 ページ)

[荻窪圭,ITmedia]

1.8インチと大きくなったモニタと片手で操作できるインタフェース

 独特のデザインのため使い勝手に不安を覚えるかもしれないが、これは実によく考えられていて面白い。

 上面には撮影再生の切替スイッチがあるだけで、他はすべて背面の右手親指でアクセスできるよう設計されている。親指で一番操作しやすい上部には左に静止画用シャッター、中央にズームレバー、右に動画用シャッターが並ぶ。

 静止画と動画のモード切替はなく、単にそのとき撮りたい方のシャッターを押せばいいのだ。これは素晴らしい。

上面には撮影・再生の切替スイッチがある。モニタは動画の再生画面

 動画撮影中でも静止画シャッターを押せば静止画を撮れてしまうのもユニークな点。ただし静止画35万画素モード(VGA)のとき以外は、CCD内のモード切替が発生するので、動画が2秒ほど静止してしまうので注意。

背面には静止画と動画のシャッターがそれぞれあり、中央にはズームレバー(再生時は音量調節に使う)がある。その下に小さなメニューボタンと中央がSETボタンになった十字スティックがあり、右手親指だけですべての操作を行える設計だ。モニタにも左に静止画、右に動画のモードや残り撮影枚数・時間が同時に表示される

 それ以外の操作は全部小さなMENUボタンと中央がボタンになっている十字スティックで操作する。MENUボタンでメニューを出し、スティックで項目を選んでという具合だ。

 撮影項目は静止画・動画がごっちゃになっているが、画像サイズや手ブレ補正、フラッシュ関連など一部を除くと原則として両者共通で、ホワイトバランスやISO感度などはどちらも同じように扱える。

 またシーンモードも持っており、風景、スポーツ、夜景、ランプなどがある。ランプモード時は解像度が35万画素に落ちるがその分高感度での撮影が可能になる。

 MENU表示時以外はスティックの左右が露出補正、上がAFロック(動画撮影中にAFがぶれるのを防ぐのに使うといい)、下がフォーカスモード切替に割り当てられている。

 液晶モニタは1.8インチと大きくなり見やすくなった。このモニタは上下に回転するのでローアングルやハイアングルの撮影や自分撮りも可能だ。

メニューは2ページに分かれており、左右のキーで入れ替えて使う。各項目に吹き出し式で解説が出るのは非常に親切。音声ガイド機能をオンにするといくつかのシーンで音声ガイドも流れる
2ページ目には細かい撮影設定が6つ用意されている。項目数は多くなく、ホワイトバランスもカスタム設定がないなど機能的には抑えめ

バッテリーの持ちはいまひとつ

 バッテリーは薄型のリチウムイオン充電池で、CIPA準拠のテストで約130枚とやや弱い。動画をめいっぱい撮りたいときなどは予備バッテリーが欲しいところだ。

 充電はクレードルで行うが、クレードル用のACアダプタにはバッテリー充電器を兼ねており、予備バッテリーをこちらで充電することもできる。クレードルはそのほか画像転送や、AV出力機能も持っている。

円形のクレードルにセットすると、充電や画像転送、テレビへの出力などが可能だ。テレビへの出力時はリモコン操作もできるので便利
メディアはSDカードで底部にスロットがある

 総合すると、DMX-C4はグリップスタイルというユニークなデザインで静止画も動画も同じように扱える新世代のデジカメであり、5.8倍ズームレンズを持っていながら非常にコンパクトで機動力もある製品である。

 ただし、あくまでもコンシューマ向けのフルオート系動画デジカメである。だからあまり細かい機能を要求してはいけない。動画カメラとして見ると、DVカメラに比べると機能的に劣る部分もあるが、その分小型軽量で機動力があり、パソコンとの親和性が高いのでデジタル編集やパソコン上での管理も容易というメリットがある。それは素晴らしい。静止画カメラとして見ても小さくて高倍率なのはよいが、画質や機能では同等価格帯のデジカメに比べて劣る部分もある。

 でもそういう製品コンセプトを分かってて使うと、実に楽しい。DVカメラより安くて小さくて機動力があるし、静止画重視のデジカメに比べれば動画性能が高く音質もいいのでより使い物になる動画を撮れる。何しろ気軽に持ち歩いてそのときの気分や被写体によって静止画や動画を一瞬で使い分けられるし、手のひらサイズで望遠系のデジカメとしても使える。しかもとても気楽なのだ。これは非常に面白い新しい概念のデジカメなのである。この楽しさを持つ製品は、ほかにはないのだ。

 電子式手ブレ補正のせいで動画と静止画の画角が変わるなど、純粋にユーザーの立場から見れば戸惑う点もいくつか出てしまったのが残念だが、その辺を納得して使うなら、実に面白い。

 でも光学式手ブレ補正機能やコンバージョンレンズのオプション、外付けマイク、カスタムホワイトバランスなどマニュアル系の機構を装備した、よりハイエンドなモデルも期待したいと思う。

DMX-C4、作例

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