さてこのAVREx、信号の伝達はLANケーブルにてというシンプルさが特徴なのだが、Lifestyle編集部W記者に言わせると「こういった機器は、ワイヤレスじゃなきゃ意味ないよ」という。確かにそうかもしれない。
AV信号をワイヤレス送信する機器としては、2.4GHz帯無線を用いるシャープ「AN-SS700」(価格:2万5000円〜3万くらい)や、トモカ電気「AV SHARE(GN111)」(価格:2万円くらい)、古くは赤外線を用いるソニー「LASER AVLINK」というシステムなどが存在する。
LASER AVLINKは例外として、2.4GHz帯無線を用いるシステムは2万円台とやや高価であるうえ、欲しかった機能の一つであるリモコン信号の伝達はできない。もちろんAV信号のみの伝達が必要であれば、2.4GHz帯無線を用いるシステムを導入するほうがスマートであろう。
では、こう考えよう。AVRExそのものを無線化してしまうことはできないだろうか。
AVRExは互いにLANポート経由で接続する仕組みとなっている。であれば2台無線LANアクセスポイントを用意し、アドホックモード(用語参照)で接続してみるという実験をしてみた。
用意したのは、アイ・オー・データ機器「WN-AG/C」と新潟キャノテック「NetHawk WP100」という無線LANアクセスポイントだ(正確には、NetHawk WP100は無線LAN機能付きのプリントサーバ)。
結果から述べると……残念ながら実現できなかった。申し訳ない。
受信側となるAVREx-Rは、電源をAVREx-SからLANケーブル経由で給電する仕組みである。つまり、接続したアクセスポイントから電源が供給されないため動作しないという感じのようだ。
AVRExの機能をまとめると、
という特徴がある。ホームシアター向けとしては、AV機器操作からスクリーン、調光といった操作まで総合的に行えるAMX製タッチパネルシステムなどが存在するが、それを購入できるほど恵まれたユーザーは少ないだろう。
AV信号伝達機能のほか、1万円台という価格でリモコン信号をも伝達できる機能を持つAVRExは、ユーザーの応用によってかなり多機能多目的に活用できそうな機器ではないだろうか。
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