迷わず勧められる、現時点で最強クラスのDVDドライブ――「PX-716A」を試す(2/2 ページ)

» 2004年12月07日 08時00分 公開
[小林哲雄,ITmedia]
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記録品質を向上させるこだわりメカと技術

 さてPX-716Aには、記録状態を随時チェックし、一定の記録品位を維持できる最適な記録速度をドライブが自動的に調整する「POWEREC」技術が採用されている。POWERECによりエラーが増えない範囲で速度アップを行われ、8倍速対応メディアでは最大16倍速で、4倍速対応メディアでは最大8倍速で記録できる。

photo 良質メディアでは速度向上し、逆に記録時に問題があると判定されるメディアの場合は速度を落として記録する

 また、記録品質を向上機能として搭載される「AUTOSTRATEGY」機能も特徴の一つである。

 従来のドライブを含めてDVDドライブには、メディアメーカーごとに最適化された記録方式(ストラテジー)が記録されており、ファームウェアのバージョンアップは、その再チューニングと新メディアメーカー(リビジョン)への対応を行っている。

 ただしこのストラテジーは、厳密にいえばメディアのリビジョンだけでなく、製造時におけるロット単位でも差が出るため、まったく同一の製品であっても購入時期が違う(製造ロットが違う)と、特性が微妙に異なっていることもある。

 AUTOSTRATEGYは、メディアメーカーである太陽誘電の持つディスク検査ノウハウをPX-716A内に組み込んだもの。あらかじめ登録されていないメディアやストラテジーが一致しないメディアを挿入した場合は、その解析を自動的に行い、その結果を内部フラッシュメモリに保存する。ここで解析した情報を記録時に用いることになる。

 解析には約3分ほどかかるが、これにより未知のメディアであっても解析後であればエラーレートを軽減でき、最適化された記録方式で記録することができる。

こだわりユーザーであればこれだけでも欲しいはず「TA」ツール

 PX-716Aには、ドライブの設定変更やPI/POエラー測定、Time Analyzer(TA)テストなどが行えるプレクスター製オリジナルツール「PlexTools Professional」がバンドルされる。

photo PlexTools Professional

 Time Analyzerは、信号の山(ランド)と谷(ピット)の長さ(≒時間)をグラフ化し、PI/POエラーがどの範囲でどの程度起こっているのかをチェックできるものだ。

 良好な品質のメディアだといえる結果は、ピット、ランドともにバラつき(ジッタ)が少なく、同時に基準となる時間と記録の中心のズレ(ピークシフト)が少ないことである。

 実際に何枚か記録した結果を見てみよう。

photo (結果1)
photo (結果2)
photo (結果3)

 よい結果であるのは「結果1」で、これに比べると「結果2」は山が太くて隣とくっついている上にピットの時間が基準よりも短めに傾いていることが分かる。もっと悪い例は「結果3」だ。これはジッタが多すぎて山のムラにしか見えない。

 計測グラフだけでなく、下には5段階の評価グラフが表示されるのも判断基準として分かりやすい。TAテストはディスクの内周、中間、外周の三種類、二層ディスクならば1層め(L0)2層め(L1)別に計測でき、記録したディスクの品質チェックが気軽に行える。

photo ディスクの内周、中間、外周および2層ディスクの場合は1層め、2層め別に計測することができる

 このTAテストができる民生製品は現在PX-716A(と同ドライブを搭載するUSB2.0/IEEE1394対応外付けドライブの「PX-716UF」、来年1月発売予定のSerial ATA対応「PX-716SA」)だけで、これが行えるだけでも、こだわりユーザーであれば物欲が沸いてしまうものと言える。

DVD-RAM非対応を除けば、「迷わず買おう」と勧められる

 近年、記録型DVDドライブは速度競争が白熱化し、特に最近は12倍、16倍と向上してきたが、基本的にはこの16倍速で打ち止めだとされている。16倍速というと回転数が1万回転ほどになり、メディアの強度的な限界に達すると言われているためだ。

 PX-716Aは速度だけでなく、機能の面でも他社製品をしのぐスペックを持ち、こだわりユーザーにはうれしいユーティリティソフトも付属する。欠点を挙げるとすれば「DVD-RAM非対応」ということのみに思え、それ以外は文句のつけどころのない製品に仕上がっている。

 現在所持するドライブのDVD記録性能に不満があるユーザーや、これからDVDドライブを導入しようと思っているユーザーであれば、迷わず勧められる製品だ。

 なお、2005年1月発売となっているPX-716AのSerial ATA対応版「PX-716SA」も登場予定となっている。Serial ATAドライブを望むユーザーであればこちらを選択してもよいだろう。

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