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» 2005年01月19日 17時00分 公開

東芝 新型dynabook SSシリーズ:すべてはユーザーデータ保護のため──新型dynabook SSシリーズ開発陣インタビュー (1/4)

PCを持ち歩いてビジネスに活用すればするほど、その中には重要な情報が蓄積されていく。その情報を守るために、新型dynabook SSシリーズにはさまざまなセキュリティ対策が施されている。ここではその土台とも言える新型dynabook SSシリーズの堅牢性について、開発陣に設計ポリシーを伺った。

[本田雅一,ITmedia]

 東芝の新型dynabook SSシリーズは、PCを持ち歩いて使用するためにはどのような要素が必要かを再考し、モバイルPCとしてのコンセプトを突き詰めた製品だ。その中核となっているのが“ユーザーの情報を守る”技術である。

 PCを持ち歩いて日常のビジネスに活用すればするほど、その中には重要な情報が蓄積されていく。3D加速度センサーを用いてヘッドを自動退避させる「東芝HDDプロテクション」や、dynabook SS LXに搭載されたRAID機能もその一環にある技術だが、ここでは強い衝撃などの外的要因により情報を失う危険性に対応するハードウェア設計ポリシーについて、開発陣に話を伺った。

携帯性と堅牢性の両立を目指す

 単に堅牢性を高めるだけならば、強靱な外装を与え、衝撃を吸収するプロテクタを装備すればよい。そのために必要なさまざまな素材が開発されており、重量やサイズといった要素を無視すれば、相当に頑丈なノートPCを作ることができるだろう。実際、ヘビーデューティな使い方を想定した製品はこれまでにも存在した。

 しかし、特定用途向けではなく、一般的なビジネス用モバイルPCとして魅力ある製品に仕上げるためには、軽さや薄さといった携帯性を左右するファクターにも留意しなければならない。従来の製品は多くの場合、カタログスペックに現れやすい軽さや薄さといった要素を重視する傾向が強かった。ところが、新型dynabook SSシリーズは、携帯性を重視しながらも、高い堅牢性も実現しているという。

 まずは、新型dynabook SSシリーズの堅牢性に対する考え方から話を伺ってみた。

東芝 「PCがビジネスの道具として重要な位置を占めるに従い、堅牢性に対する要求は強まっています。壊れやすそうな、頼りない印象を与えるデリケートな製品では、ユーザーに対して安心感を提供できません。

 ところがモバイルPCの場合、軽さや薄さといった点がとても重要です。これらと堅牢性は相反する要素ですが、いずれもモバイルPCには必要なものですから、最初から両立させることを考えました」

 小型・軽量ばかりを追い求めてきた従来製品に対するアンチテーゼが、その根本にあるようだ。今後は“安心感”をモバイルPCに不可欠な要素として定着させたいということなのだろうか?

東芝 「はい。今回の製品は堅牢性だけではなく、たとえばキーボードに飲み物をこぼした場合でも、ある程度の量までなら内部への浸入を遅らせて、データを保存し、PCの電源を落とすまでの時間的猶予を確保できるウォーターブロック構造という技術を使いました。我々は今後、新型dynabook SSシリーズで作り上げたコンセプトと技術を、ビジネス向けのモバイル機に積極的に採用し、さらに高い安心感をユーザーに与えられるよう育てていくつもりです」

 ノートPCの落下で壊れやすい部分はどこなのか? それへの対策は?

東芝 「落下試験でもっとも壊れやすいのは、ガラス基板を用いている液晶パネルです。このため、PCの本体部分よりも液晶周囲のベゼルの方をやや小さくし、さらに面取りをしています。これによって側面落下時に液晶パネルが床面に直接ぶつかる危険性を低くし、割れる可能性を軽減しています。

PCの本体部分よりも液晶ベゼルの方をやや小さくし、側面落下時に液晶パネル部にかかる衝撃を大幅に少なくしている

 また、今回の製品には四隅(SS LX/L10の場合。SS MX/M10はパームレスト側2カ所)に衝撃吸収用のショックプロテクターを入れ、他の部分よりもやや膨らませたデザインにしました」

四隅の衝撃吸収用ショックプロテクターの内側部分。空洞を設けることで、落下時の衝撃がマザーボードなどに極力及ばないよう配慮されている

 堅牢性と薄型・軽量との両立が可能になった最大の要因は何か?

東芝 「もちろん、細かな軽量化、部品配置の最適化などもありますが、設計の初期段階から衝撃対策を考えながらベースデザインを作り込んだことでしょう。このため効率よく衝撃を緩和でき、なおかつ薄型・軽量のPCとすることができました」

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