“AV機器風ベアボーン”にAV機器の性能は宿るか――「S-Presso Deluxe」を試すベアボーンキット(3/4 ページ)

» 2005年02月24日 17時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

AV機器のようにTVやDVDなどが視聴できるInstant On機能

 では特徴の1つでもあるInstant On機能を試してみよう。

 ちなみにマニュアルによれば、WindowsなどのOSの導入前にこのInstant On用OSの導入をしなければならないようだ。この手のInstant On機能はHDDの別パーティションにLinuxベースのOSをインストールして実現するか、BIOSに組み込まれているかの2通りあり、今回のS-Pressoは前者となる。インストールディスクを光学ドライブにセットし、CDブートすると専用Linuxのインストールが始まる。

photo 最初から日本語が標準ではないので初心者は注意しよう。インストール時にとりあえず日本語にしておけば後もOK

 ちなみに最初にテストした構成ではインストールできず、起動途中でフリーズしてしまう現象が発生した。いろいろとパーツを変更し試してみたところ、どうやら原因は光学ドライブのようだ。このとき使用していたのはミツミ製DVDドライブ「DM-2000TE」である。

 もう1つ手持ちの松下電器製DVD-RAMドライブ「LF-D311SC」と交換することでインストールはできたが、今度はこのドライブでは本体のドライブカバーと干渉し、うまく閉まらない。このように、まだまだ自作PCでは相性問題(物理的な問題も含め)が稀に発生するので、購入する際はよく仕様と設計を見た上で判断したい……と言いたいところだが分からないよ普通。

photo 写真は当初使用したドライブ。カバー付きのドライブは物理的な干渉のない可能性が高い、一般的なベゼルを採用したものであれば大丈夫だろう

 ではInstantOnを起動する。ちなみに電源オンボタンではなくInstantOn専用の起動ボタンにより操作するので注意したい。ちなみにリモコンからも操作可能だ。

 各種設定項目やそれぞれの機能はすべて日本語化されている。しかし感触としては中国製DVDプレーヤーを操作しているイメージで、家庭用AV機器として見てはいけない(というか家庭用DVDプレーヤーと置き換えるためといった過度な期待は禁物)といった印象である。もちろんひと通りの操作はきるが、レスポンスはほどよくもっさり。なんだか、まだAVとPCにはやや大きな隔たりのあるものだと再認識させられる。

photo InstantOnでTV視聴した感じ。ちなみにバージョンは1.0.1となっている
photo 操作インタフェースはPC上で起動するよくあるTV視聴とさほど変わらないので大きくとまどうことはない

騒音レベルは及第点

 ではWindows XPをインストールしてみよう。Linux領域が先に入るため、ブートのドライブレターが変わることがあるというのが難点だが、解決方法はマニュアルに記載されているし、インストール自体はとくに問題はないだろう。ちなみにWindows上からは、インタービデオ製「InterVideo Home Theater」のASUSカスタマイズ版がバンドルされ、AV機能を操作できる。MCE 2005のような10feet UIを備え、離れたところからリモコン操作も可能となっている。

 では、そのようなリビング設置も視野に入れることができるAV PCとして、その動作音と発熱量を検証してみることにしよう。

 テスト環境は、Pentium 4/2.40B GHz(Northwood)、PC3200 DDR SDRAM 512Mバイト、Ultra ATA/100接続の80GバイトHDD、シーゲイト「T380011A」。搭載ファンはS-Presso筐体に搭載される2つ、そしてCPUファンの計3つだ。

テスト環境
ベースマシンS-Presso SP111(Intel 865G搭載マザー)
CPUPentium 4/2.40B GHz(Northwood)
メモリPC3200 DDR SDRAM 512Mバイト
HDDUltra ATA/100 80Gバイト シーゲイト「Barracuda 7200.7 ATA100 ST380011A」
光学ドライブ松下電器「LF-D311SC」
計測機器扶桑理化製騒音計「SD-2200」

 室温21度、騒音レベル33デシベルという条件のもと測定を開始した。まずOS起動中は、CPU・HDD・メモリなどをフルに動作させているので、直後でも騒音値は高めの36デシベル。起動直後のためCPU温度は32度、ケース内温度は23.5度となった。

 次はアイドリング時の検証として15分間放置後に計測した。こちらは騒音値35デシベル、CPU温度32.4度、ケース内温度30度。ただしCPUもそこそこのクロック、ファンコントロールも効いているためか2デシベルほど上がったがそこまで気になる動作音ではない。温度は起動時よりは高くなっているがこのあたりで安定するようだ。

 では最後にベンチマーク中により高負荷をかけた動作音と温度を測定する。こちらは騒音値が37デシベル、CPU温度が33.5度、ケース内温度が31.9度となった。ファンの回転数が上がった分騒音レベルはやや上がるが、温度は30度台前半をキープしている。テスト環境のスペックがそれほど熱に厳しいものでないということもあるが、ケース内エアフロー、および静音対策はまずまず良好と言えるのではないだろうか。

測定結果温度(非動作時との差)騒音レベル(非動作時との差)
常温・非動作21度33デシベル
起動直後
(CPU)
32度(+11度)36デシベル(+3デシベル)
起動直後
(ケース内)
23.5度(+2.5度)
アイドリング時
(CPU)
32.4度(+11.4度)35デシベル(+2デシベル)
アイドリング時
(ケース内)
30度(+9度)
ベンチマーク中
(CPU)
33.5度(+12.5度)37デシベル(+4デシベル)
ベンチマーク中
(ケース内)
31.9度(+10.9度)

あくまでPCとして見れば静かでコンパクト、使いやすく完成度も高い

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