では早速温度を計測してみよう。
テスト環境は、Athlon 64 3000+、PC3200 DDR SDRAM 512Mバイト、nForce3 Ultraチップセット搭載マザーであるギガバイト「K8NS Ultra-939」という構成に、上記2枚のグラフィックスカード(リードテック「WinFast A6600 TD」、玄人志向「RD70-A64C」)を用い、起動から3分経過したアイドリング時と、3DMark2001SEによるベンチマーク直後での温度を計測した。
CL-G0009装着時における温度計測 | 起動時 | ベンチマーク直後 | 装着あり/なし時の温度差 | |
リードテック 「WinFast A6600 TD」 (GeForece 6600) | デフォルト(ファン付き) | 24.7度 | 43.5度 | -3.9度 |
CL-G0009装着後 | 24.4度 | 39.6度 | ||
玄人志向 「RD70-A64C」 (RADEON 7000搭載) | デフォルト(ファンレス) | 24.4度 | 40.5度 | -13.2度 |
CL-G0009装着後 | 24.6度 | 27.3度 |
さて筆者環境によるテストでは、CL-G0009の効果が意外に出たという印象だ
デフォルトでファンを搭載する「WinFast A6600 TD」の場合は、ファンレス仕様にできるという静音化のメリットはもちろん、ファンレスとしたにも関わらず約4度ぶんほど冷却効率が上がったことになる。そして、そもそもファンレス仕様の「RD70-A64C」ではかなり如実な結果となった。一般的には、ファンレス環境の場合はヒートシンクの表面積が冷却性能と比例するため予想できたことではあるが、改めて結果を見るとこの差は大きい。
CL-G0009は、自由度のあるマウンタ設計により搭載可能なグラフィックスカードもかなり多いと思われ、GeForece 6600ほどのグラフィックスチップであれば、ファンレス化に加えて冷却効果向上も期待できる、そしてさらには、そもそもファンレス仕様の製品であればさらなる冷却効果があることは間違いないだろう。
GeForece 6系やRADEON X800系製品は、メーカーやモデルによってファンがかなりうるさいものもあり、それに悩まされているユーザー、そして「ファンレスは当然、冷却性能もさらに望む」という既存ファンレスグラフィックスカードユーザーなどは、ひとつ試してみても損はなさそうな製品だ。
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