むしろ本機で注目したいのは、豊富に用意されたCTOメニューだ。前述のプロセッサーはもとより、DDR2 SDRAMのメモリーは512Mバイトから4Gバイトまで、光学ドライブはCD-ROM/DVD-ROM/CD-RW/コンボ/DVD±RW(DVD+R DL対応)から選べる。さらに、シリアルATAのハードディスクは7200rpmの40/80/160Gバイトに加え、10000rpmの74Gバイトとスピード重視の選択肢があるのは見逃せない。また、チップセットの機能を使ったシリアルATA RAID 0/1の追加も行なえる。より高速な環境を求めるならば、15000rpmのUltra320 SCSIドライブ(73Gバイトと36Gバイト)とシングルチャンネルのUltra320 SCSIホストアダプターカードの組み合わせを選ぶとよい(この場合はシリアルATAドライブが選択不可になる)。
ユニークなところでは、OSレスあるいはグラフィックスカードレスでの購入が可能という点が挙げられる。これにより、さまざまなニーズに対応できるだけでなく、システム全体の価格を下げることにも寄与している。
評価機はWindows XP Professional(SP2)がプリインストールずみだったが、Linux用(Red Hat Linux 7.2/7.3とRed Hat Enterprise Linux WS version 3 Update2 64ビット/32ビット版対応)のインストーラーキットを添付したOSレスのLinux Enableモデルもラインナップされている。インストーラーキットとは、Linux OS自体は含まれず、OSのアップデータやエラッタ、動作確認ずみのドライバーなどがセットになったもの。ちなみに、turbolinux 10 desktopの動作検証もすんでいるとのことだ。
一方のグラフィックスカードは、ワークステーションらしくOpenGL対応のGPUであるNVIDIA Quadro FXシリーズを中心に用意される。評価機は128MバイトのDDR SDRAMとQuadro FX 540を搭載したPCI Express x16カードを備えていたが、デュアルDVI端子を備えた上位モデルとして、Quadro FX 1300/1400/3400のほか、エントリー向けにQuadro NVS 280搭載カードに変更することも可能だ。なお、オプション製品にはATI FireGL V5100/V3100搭載カードも用意されている。
グラフィックスレスのシステムは、高精細モニターを接続するために、専用のカードを増設する医療関連の企業に高い人気を集めているとのことだ。HP純正のグラフィックスカード以外は動作保証対象外となってしまうが、個人ユースでも好みのグラフィックスカードを利用したい向きには最適なチョイスとなるだろう。
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