導入も、ほどよくシンプルだ。マザーのどのソケット・端子に何を挿すのかといったことが分かるような自作ユーザーであれば、迷うポイントは皆無だろう。CPU/VGA/HDD/CASEといった接続ポイントが用意されている。
今回は各パーツに温度センサーを貼り付け、CPUファンとGPUファン、シャドーベイ手前のフロントファンにそれぞれのファンコンケーブルを接続した。なお筆者マシンはケース背面ファン取っ払ってしまっている構成のため、全体的な内部温度計測用としてケースそのものに温度センサーだけを貼り付けてみることにした。
ちなみにこのiGUARD、本体裏を見るとアルミプレートが背面まで覆われている。背面は基板がむき出しになっている、ちょっとアレなファンコン製品が多いなかで、ふだん見えないところまで丁寧に仕上げられているのには好印象だ。電源ケーブルを含め9本ものケーブルを接続することになるわけだが、コネクタがきれいに並んでいる構成のため、タイラップなどでまとめるだけでかなりすっきりする。
なお、各センサーの温度が80度以上になるとブザーが鳴る仕組みになっている。この設定は固定となっているので場合によっては邪魔と感じることがあるかもしれないが、パーツを焼いてしまうようなトラブルは未然に防げるはずだ。
筆者も過去にいくつかファンコンを導入した。たとえば豪華・多機能なファンコンは、最初は楽しく便利に使おうといろいろ設定なども試すわけだが、数か月すると基本温度しか表示させず、ファン回転数くらいの設定しかしなくなる。もちろん多機能なことは決して悪いことではないが、飽きてしまうのだ。
シンプルなデザインに、必要最低限の調節機能(ファンコントロール)と、必要最低限の画面表示のみという構成は別に目新しいことではない。しかしラインアップが増え、多機能さや派手さを特徴にしている製品が並ぶなかでのこの無骨なシンプルさは好印象。「いや、俺はこういうのでいいんだよ。こういうのが欲しかったんだよ」というユーザーのツボをうまく押さえた製品といえそうだ。
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