100Gバイトの大容量ポータブルドライブを自社ブランドで初投入──富士通「HandyDrive」(2/3 ページ)

» 2005年12月01日 00時00分 公開
[小川夏樹,ITmedia]
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アルミ一体型のスリムケース採用でパソコンとの接続も簡単

 前振りが長くなったが、ここからはHandyDriveの特長を説明していこう。

 本製品は非常にスリムなデザインを採用している。サイズは72.5(幅)×136.3(奥行き)×13.5(高さ)ミリで、2.5インチの大容量クラスでは最薄の部類に入る。重さも約200グラムと軽いため、持ち運ぶのに苦労しない。USBのバスパワー駆動を基本としており、パソコンのUSBポートで動作可能だ。

 一部のノートPCには、USBポートの電流量がUSB規格の規定値である500mAに満たないものがある。このため、万一の場合に備えてACアダプタを同梱している製品も多い。しかしHandyDriveでは、ACアダプタは別売オプションの設定だ。この点について富士通では、スピンドルモーターの駆動方式や制御回路の改良などで低消費電力化を進めた回転速度4200rpmのHDDを採用したことや、バスパワー専用回路を搭載した省電力設計などにより、テストしたWindows 98SE以降をプリインストールしたノートPCのすべてで問題なくバスパワー動作できたという。また、5400rpmと4200rpmとの回転速度の違いについては、最大転送速度が480MbpsのUSB2.0接続ではほとんど実効パフォーマンスに差が出ないという。

 USBポートの形状はミニBコネクタ(標準ダウンストリーム)で(写真3)、付属ケーブルのPC側は通常のAコネクタ(アップストリーム用)となっている。付属ケーブルは80センチと余裕があるので取り回しに苦労することはないだろう。試しに市販の短いケーブル(15センチ程度のもの)を利用してノートPCに接続してみたが、問題なく利用できた。

写真3 USBポートの形状はミニBコネクタ。その隣には別売オプション設定のACアダプタ用コネクタがある。なおACアダプタ用コネクタは、出荷時はシールでふさがれている

 HandyDriveは放熱性に優れた一体型アルミケースを採用しているため、HDDが熱を持つ心配も少ない。実際、PCに接続して連続読み書きをしばらく行わせてみたが、気になるような発熱はなかった。また、内蔵されているHDDは静音性が高く、読み書き時のアクセス音なども気にならない。

 ポータブルHDDは持ち運ぶことが多いので、耐荷重性や耐衝撃性も気になるところだ。HandyDriveは継ぎ目のない一体型アルミケースを採用しているため、高い耐荷重性・耐衝撃性を備えていると思われるが、通勤ラッシュの中をリュックに入れて持ち歩いたり、意識してかなり乱暴に取り扱ったりしてみたが、当然のことながら、1週間程度で壊れることはなかった。

 1台だけの結果で一般論化するのは無理があり、また、万一壊してしまったらその後のレビュー作業に支障が出るため、踏んだり、落としたりといった実験はやっていないが、富士通によると、同社は独自の厳しい評価基準に基づいた各種の品質検証テストを実施しており、HandyDriveもポータブルHDDに求められる耐荷重性や耐衝撃性を確保しているという。

 とは言え、十分な耐衝撃性を確保しているとは言っても、HDDの稼働中に落としたりぶつけたりすると、ハードディスクの盤面が物理的に損傷してデータが消失してしまう危険性が高い。そういったことにはくれぐれも注意したい。

便利なユーティリティでフォーマットやセキュリティ対策も万全

 本製品をWindows XP Professional搭載のノートPCに接続すると、自動的に認識されてマイコンピュータに「HANDY100」というアイコンが追加される(図1)。デバイスマネージャには「FUJITSU HandyDrive100 USB Device」という形で認識されている(図2)。分解してみたところ、Ultra ATA/100対応HDDの「MHV2100AT」が搭載されていた。このドライブは9.5ミリハイトで、回転数は4200rpm、平均シーク時間は12ms、動作音はアイドル時23dBというスペックである。

図1 パソコンに接続すると自動的に認識され、マイコンピュータに「HANDY100」というアイコンで表示される。USB対応ドライブを接続した場合、再起動を促されることもあるが、本製品の場合はそのようなことはなかった
図2 HandyDriveには「MHV2100AT」という2.5インチHDDが搭載されているが、USBコントローラによってデバイスマネージャには「FUJITSU HandyDrive100 USB Device」と表示される

 出荷時のファイルフォーマットはFAT32で、1パーティション構成となっている(図3)。もちろん「ディスクの管理」(「管理ツール」コントロールパネル→「コンピュータの管理」→記憶域の「ディスクの管理」)でも認識されているので、パーティションを切り直したり、NTFSに再フォーマットすることも可能だ(図4〜図5)。

図3 初期状態のプロパティを見るとファイルフォーマットがFAT32になっていることが分かる


図4〜図5 「ディスクの管理」にも認識されている。ここでファイルフォーマットをNTFS形式にすることも可能だ

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提供:富士通 株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月31日

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