100Gバイトの大容量ポータブルドライブを自社ブランドで初投入──富士通「HandyDrive」(3/3 ページ)

» 2005年12月01日 00時00分 公開
[小川夏樹,ITmedia]
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 ちなみにWindows XPでは、FAT32でフォーマット可能な最大容量は32Gバイトまでであり、本製品のように100Gバイトの容量をフォーマットすることはできない。そのためにフォーマットツール「ハードディスクフォーマットツール」が用意されており、同社Webサイトからダウンロードができるようになっている。

 このツールは非常にシンプルな構成で、「出荷時の状態に戻す」、「パーティションの削除」、「論理フォーマット」の各ボタンをクリックするだけだ(図6)。NTFSやHFS+など別のファイルフォーマットに変更してしまっても、FAT32形式に簡単に戻すことが可能だ(ただし、データがすべて消去される点には要注意)。パーティションを削除すれば、任意のサイズのパーティションを新たに作成してフォーマットすることもできる(写真7)。

図6 「ハードディスクフォーマットツール」は、「出荷時の状態に戻す」、「パーティションの削除」、「論理フォーマット」の3つのボタンをクリックするだけのシンプルな構成だ
図7 パーティションを削除し、新しく任意のサイズのパーティションを作成してフォーマットすることも可能

 このほかにも同社Webサイトからは、HandyDriveにパスワード保護がかけられる「ハードディスクパスワードロックツール」がダウンロードできる。

 ハードディスクをNTFSでフォーマットした場合はファイル/フォルダを暗号化することが可能だが、FAT32は暗号化には対応していない。しかし同ツールを利用すれば、FAT32フォーマットの状態でもパスワード保護をかけることができるようになる(図8〜10)。



図8〜図10 パスワード保護が可能な「ハードディスクパスワードロックツール」。このツールでパスワード設定を行えば、FAT32フォーマットの状態でも勝手に内部のデータを読んだりコピーしたりできなくなる

 ちなみにパスワード保護をかけるとマイコンピュータにドライブが表示されなくなり、本ツールでパスワードを入力して初めてマイコンピュータからアクセスが可能になる(図11)。初期状態ではパスワードは非設定なので、企業ユースの場合はぜひとも利用したいところだ。最近ではUSBメモリやポータブルHDDが盗難されて個人情報が流出してしまうことがあるが、こうした対策を行っておけば、万が一盗難被害に遭った場合でも、情報流出の危険性は少なくなるだろう。

図11 パスワードを設定すると、このツールで正しいパスワードを入力しないとマイコンピュータに表示すらされなくなる

100Gバイトの大容量でさまざまな用途に対応可能

 以上のように本製品の概要と使用感をお伝えしたが、100Gバイトという大容量をどう使うかはユーザー次第ということになる。すでに1ドライブ当たり300Gバイト以上の容量を備えたデスクトップPCが存在するため、100Gバイトを少ないと見る向きもあるだろうが、テレビ録画や動画編集などを行わないのであれば、十分すぎるほどの容量だ。

 もちろん動画データの活用にも使える。たとえば自宅のPCで録画予約しておいたテレビの録画データをHandyDriveに入れて携行すれば、昼休みに会社のPCで視聴したり、通勤途中の電車の中でモバイルノートPCに本製品を接続して楽しんだり、といったことが可能だ。

 また、以前PCUPdateで紹介したアーク情報システムのWindows起動制御ユーティリティ「BOOT革命/USB」を利用して、用途別に構築した複数のPC環境を使い分けるといった使い方もお勧めだ(関連記事はこちら)。最近多くなってきた液晶テレビ一体型のリビングPCなどは、家族みんなで共有して利用するのがメインになる。そうした共有PCで、テレビの録画データを含めた個々人のデータを別々に管理するのにも、HandyDriveは大いに役立つだろう。

 HandyDriveはさまざまな用途に使用できるが、やはりノートPCでの活用がメインとなる。増えているとは言え、デスクトップPCに比べると、ノートPCに搭載可能なHDD容量はまだまだ少ない。それに対して、高解像度の写真データや音楽データ、動画データなど、ディスクスペースを消費する大容量データは増える一方だ。100Gバイトの容量を持ち、USBケーブルで接続するだけでどこでも使えるHandyDriveは、ノートPCとの連携で特に威力を発揮してくれるだろう。

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提供:富士通 株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月31日

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