「Quake 4」はPCゲーマーなら知らない人はいないFPSのビッグタイトル「Quake」の最新バージョンだ。前作「Quake3 Arena」から6年振りの新作で、国内でも10月27日にリリースされた。2004年に登場した「DOOM 3」の描画エンジンがさらにブラッシュアップされており、「Quake 3 Arena」よりも格段に美しい3D描画が楽しめるようになっている。
もちろん「Quake 4」を髄まで楽しむには、高い3D性能が必須。FPSは「マウスで敵を狙って撃つ」という単純明快なゲームだが、ゆえに視点移動の操作と実際の画面のずれは許されない。また、画面内のオブジェクトが多くなったり複雑になったからといって、特定のシーンでフレームレートが低下することもゲームの障害になる。
今回組み上げた「最強のゲームPC」でまず「解像度1280×1024ドット」を1つのターゲットにした。これは現在主流となっている17インチ液晶ディスプレイの解像度が1280×1024ドットであるから。「きれいな描画」のためにはディスプレイの拡大表示機能は利用したくない。
筆者のゲームPC環境であるAthlon 64 3500+とGeForce 6800GTの組み合わせで、まったくひっかかることなくスムーズに描画されるQuake 4を楽しめるのは「800×600ドット」「Midium Quality」が限界(なお、アンチエイリアスはオフにしている)。ちなみに最強ゲームPCで「AUTO DETECT SETTINGS」を使ってみたところ、「800×600ドット」「HighQuality」に設定された。さすがにAthlon 64 FX-57とGeForce 7800 GTXのNVIDIA SLIでそれはないだろう、と無視することにした。
というわけで、まずは「1280×1024ドット」「UltraQuality」を手始めに試行錯誤してみたが、まったくひっかかりを感じなかったのは「1152×864ドット」「HighQuality」に落ち着いた。もちろんこれは筆者の主観的な評価である。そこで客観的な指標としてtimedemoのスコア(フレームレート)を表にまとめてみた。
屋外中心の戦闘シーン | fps | 処理フレーム数 | 処理時間 | |
1280x1024 | Ultra | 115.5 | 11277 | 97.7 |
High | 126.6 | 11277 | 89 | |
1152x864 | Ultra | 127.1 | 11277 | 88.7 |
High | 129.2 | 11277 | 87.3 | |
1024x768 | Ultra | 127.8 | 11277 | 88.2 |
High | 128 | 11277 | 88.1 |
屋内中心の戦闘シーン | fps | 処理フレーム数 | 処理時間 | |
1280x1024 | Ultra | 112.3 | 5233 | 46.6 |
High | 111.9 | 5233 | 46.7 | |
1152x864 | Ultra | 112.4 | 5233 | 46.6 |
High | 112.1 | 5233 | 46.7 | |
1024x768 | Ultra | 112.1 | 5233 | 46.7 |
High | 112.3 | 5233 | 46.6 |
timedemoは屋外の戦闘シーンと屋内でのボスとの戦闘シーンの2つのパターンで実際にプレイしたデータを使っている。「1024×768ドット」「1152×864ドット」「1280×1024ドット」のそれぞれで「UltraQuality」「HighQuality」の計6パターンの組み合わせで大きな差は無い。屋外の戦闘シーンの1280×1024ドット、UltraQualityの組み合わせだけが120fpsを切っているが、それでも110fps台だ。
屋内の戦闘シーンは広い屋内でのボスキャラとの戦闘だが、ここでも軒並み110fpsを超え、すべての組み合わせが誤差の範囲内に収まってしまっている。timedemoのスコアから判断すれば、1280×1024ドットのUltraQualityでも快適にプレイできるはず。かようにAthlon 64 FX-57とGeForce 7800GTXのNVIDIA SLI構成の持つパフォーマンスは「凄まじい!」のである。
筆者のPCゲーム環境「800×600ドット」「MidiumQuality」は、Athlon 64 FX-57とGeForce 7800GTXのNVIDIA SLI環境のおかげで「1152×864ドット」「HighQuality」の世界にレベルアップした。一度より高解像度高画質の世界を知ってしまうと、低解像度の画面の粗が気になってしまい、低解像度環境に戻りたくなくなる。屋内の戦闘シーンで多くなる「斜め直線部分のジャギー」がとくに気になってしまい、プレイに熱中できなくなるのだ。
登場から間もないこともあって、最適環境の評価が定まっていないQuake 4だが、さすがゲームPC最強タッグ「Athlon 64 FX-57」と「GeForce 7800GTXのNVIDIA SLI」環境だけあって、Quake 4を快適にプレイできるパフォーマンスを文句なく備えている。リーズナブルになっている19インチの1280×1024ドット表示の液晶ディスプレイを使って高解像度でプレイしたい、というゲーマーには魅力的な組み合わせになるだろう。
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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年1月31日