進化する「IT航法」をボートショーで体感する勝手に連載!「海で使うIT」(3/3 ページ)

» 2006年02月11日 00時15分 公開
[長浜和也,ITmedia]
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今年も「参考出品」PCレーダーと洋上専門番組「モバHO!」

 ハンディGPSメーカー「GARMIN」の製品を扱う「いいよねっと」ブースでは、マップ表示機能つきGPSとセットで使えるPCナビゲーションソフト「BlueChart」のデモを行っている。

 BlueChartは海図データに日本航海参考図(ERC)を使っているが、現在出荷されているバージョンには最新の2005年データが収録されている。おおっと、では既存ユーザーはどうなるの、と聞いたところ「BlueChartの単体パッケージを購入してください」とのことだった。

ほとんどの機能がマウスで操作できるBlueChartは小型艇で使いやすい

 PCでレーダー画面を表示させるシステムを毎年展示している光電製作所は今年も「参考出展」でRader PCを展示していた。

 説明スタッフは「個人的な考え」として、免許なしで使える小出力レーダーとPC接続コントロールボックスのハードウェアだけなら、日本で出荷することは可能である、と述べている。

 ただし、レーダー画像を表示するソフトが米国のNOBELTECで開発しているため、使える日本近海の海図データがない、という問題を解決しなければならないそうだ

残念ながら今年も参考出展だったRader PC。欧米では電子海図ナビゲーションソフトとともにポピュラーになりつつあるという

 光電製作所のブースでは「モバHO!」で始まった船舶向け専用チャネル「JFチャンネル」の紹介も行っていた。「予想天気図」「海面水温」「沿岸波浪予想」「漁海況予想」「航行警報」といったデータ情報が1日1回(天気図は1日2回)更新される。

 JFチャンネルの視聴料金は月額1000円。衛星からデータが送られるモバHO!はテレビすら受信できない洋上でこそ、その真価が発揮できるだろう

モバHO!端末に表示された一都三県漁海況速報。関東のスキッパーにはおなじみの黒潮と海水温のデータだ

 PCを使ったシステムではないが、大洋無線ブースで展示されていた「小型漁船救急支援システム」も紹介しておきたい。これは、腕時計内蔵救急発信器をはめた船員に異常が発生したときに、発信器から発信された電波によって船の無線電話を経由して海岸局や周囲にいる船舶に自動的に通報するシステムだ。

 緊急電波は船員が自分で発信器のボタンを押したとき、もしくは、落水して水圧を感知したときに発信される。現在試験運用中でまもなく実用化される予定だが、発売方法や価格は未定だ。

 大洋無線は漁業従事者の利用を想定しているが、シングルハンドで航行するヨットなどでも十分活用できるシステムであるように思える。個人、もしくはマリーナ単位でも導入できる価格と流通方法を期待したい。

緊急信号は腕時計内蔵の救急発信器のボタンを押すか、落水時の水圧を検知したときに発信される。発信された緊急信号は船に搭載されている無線電話を自動で操作して船舶IDやGPSで取得している位置情報を送信する
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