君はコウジンシャを見たか――14インチワイド戦線に挑む「APERA SW」の実力(1/2 ページ)

» 2006年03月09日 09時05分 公開
[後藤治,ITmedia]

 「APERA」を冠したノートPCが量販店に並んだのは昨年末。この聞き慣れないブランドは、そのメーカーである「工人舎」という名前やこのあたりの記事からその素性を想像する読者がいるかもしれない。工人舎がどのようなメーカーなのか、といった話は後日改めて取り上げることにして、ここでは前回の「APERA SS」に続き、14インチワイド液晶を搭載する「APERA SW」を紹介しよう。

photo APERA SW1H46B

14インチワイドというポジション

 「APERA SW1H46B」は、1280×768ドットのワイド表示に対応した14インチ液晶ディスプレイを搭載する。同クラスのパネルを採用した製品は、日本HP「HP Compaq nx4820/CT Notebook PC」やレノボ・ジャパン「ThinkPad Z60t」があるくらいで、それほど多くはない。14.1インチ/1280×800ドットのパネルも含めると、ソニー「VAIO type F light」やデル「Inspiron 630m」も挙げられるが、いずれにしても比較的新しい機種に限られる。

 この(17インチや15.4インチではない)“14インチワイド”という選択は、デスクトップPCの代替用途としてではなく、モバイル用途も視野に入れつつ、昨今の映像コンテンツのワイド化に対応した結果だろう。つまり、このSW1H46Bも同様に、DVDスーパーマルチドライブを備えた2スピンドル機として一通りの用途をこなせるのはもちろん、16:9映像の再生といったエンターテインメントにも活用でき、さらにはオフィスや家庭内での持ち運びも苦にならないという非常に欲張りなコンセプトを持つ製品といえる。実際、本機の重さは約2.3キロと、先に挙げたThinkPad Z60tに次いで軽く、モバイルも可能な範囲だ。

photo 天面とACアダプター

 それでは外観から見ていこう。つややかな濃紺が映える天面は、APERA SWと同じくトップコート処理が施されている。ボディの素材は樹脂製(APERA SWはマグネシウム合金)なので、手のひらで天面に力をかけるとそれなりにたわむ。とくに液晶を開いたフレームの上側は、指で軽く押さえるだけもへこむので、本機をかばんに入れたまま満員電車に乗るのはちょっと躊躇してしまう。一方、ボディ全体の比率からすると液晶部はかなり軽いため、パネルの開閉を片手でらくに行える。ラッチを外して人差し指で液晶を開くと一緒に本体まで持ち上がってしまうようなことはない。

液晶ディスプレイとキーボードをチェック

photo 1280×768ドットの14インチワイド液晶を搭載する。輝度は7段階で調節できる

 液晶ディスプレイは輝度が十分に高く、パネル表面の光沢処理によりくっきりとした表示だ。その半面、室内灯などの映り込みは激しいので、蛍光灯の下で使うのは避けるといった工夫が必要だろう。色味はいわゆる“AVノート”に比べると彩度が低くあっさりめの印象。気になるのは上下の視野角の狭さで、とくに下へ少しずれるだけで画面が黒くつぶれてしまう。暗いシーンの多い映画を視聴するときは、かなりきちんとパネルに正対していないとストレスがたまる(きちんと正対し続けるのもストレスはたまるが)。なお、液晶下部の両端にスピーカーを搭載するものの、出力は1.5ワット+1.5ワットと、映画DVD再生などには少し貧弱だ。

 一方、主要キーをフルピッチでそろえたキーボードは、ユニット自体がしっかりしており、かなり強めにタイピングしても全体がたわむことはない。ただ、キーの固定が甘く、Enterなどの広めのキーでは、打鍵するポイントによってはキートップが水平に沈まずにぐらつくことがある。また、押下時の“ぱしゃぱしゃ”という音も少し気になった。キー配列は右下でやや窮屈な並びが見られる以外はピッチは余裕があるが、Enterキーの右側にPageUpキーとPageDownキーが回り込んでいるため、人によっては慣れるまでミスタイプの原因になるかもしれない。

 キーボードの右奥にはワンタッチボタンが並び、左からブラウザとメール、登録したアプリケーションを呼び出せる。左の2つはInternet ExplorerとOoutlook Expressが最初から割り当てられており変更は行えない。右2つのボタンは各種アプリケーションを任意に割り当てられるが、設定(Lunch Key Setting)は英語表示になっている。

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