まずはクイズを一発。
ある日、あなたがパソコンショップを訪れたところ、かねてから欲しかったビデオキャプチャカードの新モデルとその旧モデル2タイプが売られていました。新旧モデルはいずれも機能的には同等で標準価格も同じです。この場合、以下の型番と割引率を手がかりに、購入するのにふさわしい製品と、ふさわしくない製品を推察してみましょう。
型番 | 価格 | 備考 |
ITM-200 | 割引なし | 新製品 |
ITM-100N | 標準価格の20%引き | ITM-200が登場するまで現役だったモデル |
ITM-100 | 標準価格の50%引き | ITM-100Nが登場するまで現役だったモデル |
答えはこの記事の最後で。というわけで今回は「製品型番」の話である。
PC周辺機器に限らず、店頭に並んでいる製品にはいずれも「型番」が存在する。その呼び名は「型番」であったり「品名」であったりするが、いずれもアルファベットや数字で表された製品の「戸籍上の名前」である。製品型番にはそれぞれJANコードが付与されていて、同じJANコードで複数の型番があったり、その逆というのは有り得ない。
例えば、バッファローのTeraStationであれば「HD-H***TGL/R5」というのが型番に相当する。“TeraStation”という文字列はシリーズ全体につけられた愛称であって型番ではない。ドライブの容量やカラー、仕様の区別ができるように、それぞれの製品につけられたユニークな文字列が型番となる。
PC周辺機器業界は、その型番のほとんどがアルファベットと数字の組み合わせだが、これは海外から持ち込んだ製品の型番をそのまま流用していたのが発端だと推測される。業界によっては、前出の「愛称」がそのまま型番になる場合があれば文具業界のようにカタカナを含む型番も存在する。余談だが、スラッシュを含む型番は、インターネットのURLでそのまま表示できないため、近年は多くのメーカーで減少している。
これらの型番に使われているアルファベットは、それぞれ規格や色、容量、ベンダー名称の略称といった要素で構成されていることがほとんどだ。例えばHDD製品における「250」や「300」といった数字はたいてい容量(Gバイト)を示しているし、「“U”=USB」のようにインタフェースを表したり、「“BU”=ブルー」「、「“WH=ホワイト」など色を表したりする場合もある。
PC周辺機器からは外れるが、携帯電話のように「“SH”=シャープ」「“D”=三菱」といった具合に、ハードウェアベンダーの略称を盛り込んである場合もある。余談だが、三菱が“M”ではなく“D”なのは、モトローラとの絡みであって、“D”はDiamond(三菱のロゴマーク)に由来したものだそうである。
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