デジカメ + 新型SELPHY = どこでもプリント――キヤノン「CP-730」(2/2 ページ)

» 2006年08月11日 10時21分 公開
[榊信康,ITmedia]
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コンパクトボディにバッテリを同梱、よりモバイル向けに

 CP-710と変わらないので先送りにしてしまったが、コンパクトボディも本機の大きな特徴である。液晶モニタが一回り拡大し、ボタンの数は増えたが、ボディサイズに変更はない。さらに従来はアダプタが必要だったminiSDメモリーカードやメモリースティックDuoのダイレクトインが可能になった。カメラ付き携帯電話で撮った写真をそのまま印刷したいユーザーにはうってつけだ。従来同様にアダプタを使えばxDピクチャーカードにも対応する。

左から本体前面/背面/左側面/右側面。本体サイズは178(幅)×131(奥行き)×63(高さ)ミリと非常にコンパクトだ

 カメラダイレクト用には、巻き取り式のUSBケーブルを本体前面の左側に内蔵している。CP-710でも感じたことだが、デジカメだけ持ってくればプリントできるこの仕様は実にありがたい。ちなみにキヤノン製のデジカメなら、イージーダイレクトボタンの活用や動画プリント、カメラ側での特殊印刷指定も行える。

 もちろんSELPHY CPの特徴であるバッテリ駆動にも対応している。それも今回はバッテリユニットが標準添付となり、パッケージだけ購入すればモバイルユースが可能となった。例えば、家族共用の(リビングルームにある)プリンタでは打ち出しにくいプライベートな写真を自室で印刷する、帰省のときに携帯してデジカメで撮った写真をその場で配布するなど、場所の制約がないことで利用シーンも広がるはずだ。一方、バッテリーの分だけパッケージ単価はCP-710よりも高くなったが、CP-710にバッテリユニットを追加購入するよりは安くあがる。CPシリーズ共通のNB-CP2Lを使用するので、予備が必要なときは別途購入も可能だ(NB-CP2L/7000円)。

本体前面の右側にメモリカードスロットを、左側にダイレクトプリント用のUSBケーブルを備える(写真=左)。電源はACアダプタのほかバッテリ駆動にも対応する(写真=右)

 サプライ品もCPシリーズ共通のインク/ペーパセットを使用する。インクはいずれもCMY+オーバーコート式で対候性に優れる。ペーパーサイズはL判、はがき、カード(54×86ミリ)、ラベル(カードサイズの8分割シール)、フルサイズラベル(カードサイズの全面シール)、ワイド(100×200ミリ)などのバリエーションを用意しており、用途に応じて使い分けができる。なお、L判サイズは、通常の36枚のほかに108枚セットも用意されている。36×3パックなのでカートリッジ交換の手間は一緒だが、セットがなくなるたびに買いに走る手間は軽減できるし、プリントコストもかなり低減する。印刷頻度の高い人はこちらの購入も検討したい。

スペック表では見えてこない改良点が満載

 実際にCP-730を触る前は、CP-710の焼き直しといった印象があった。仕様表からは、細かな変更しか確認できず、レビューする立場としては少々ブルーになっていたのだが、いざ触り始めると意外にも使い勝手が向上している。上の方で液晶パネルについて、もっともらしく能書きを書いているが、実は触るまでは気がつかなかった。操作性については、雲泥の差といって良い。

 あとはプリントする面白さという点においても、CP-730は従来とは異なる。熱昇華型のコンパクトプリンタは、基本的にプリンタまかせの打ちっぱなしという製品が多い(インクジェット式だとそうでもないが)。当然ながら、自動補正機能こそが製品のキモになる。メーカは血道をあげてアルゴリズムの開発にあたり、優秀なエンジンに仕上げるのだが、しょせんは一本調子なので、すぐに飽きてしまう。だからといって、コストを割いて彩度や明度の調整メニューを用意しても、このクラスの購入層が触るはずもない。その意味で、手軽に効果が楽しめるマイカラー機能は評価できる。

 率直に言ってしまうと、一般ユーザーにはやや“地味”な印象のあるすっきりカラーはまず受けないし、使用される機会も少ないだろう。ただ、これに面白味を感じる人も皆無ではないはずだ。また、マイカラーだけでは満足できなくなったならば、PCを用いるという具合にステップアップできる。ただベッタリとしたプリントを垂れ流すだけの昇華型プリンタが多い中にあって、CP-730は入門機としての側面も持っている。

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