レビュー
» 2006年10月17日 08時00分 公開

丹精な質実剛健モバイル──「東芝 dynabook SS S30 106S/2W(高速HDDモデル)」(2/2 ページ)

[富永ジュン,ITmedia]
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違いの分かるツウなユーザーに理解できるdynabookのよさ

 本体前面には、左から電源スイッチ、スイッチ/ボタンロック、インターネットボタン、東芝プレゼンテーションボタン、マイク入力、ヘッドフォン出力、デジタルボリューム、無線LAN オン/オフスイッチ、スピーカーが並んでいる。電源スイッチは右にスライドさせて電源を投入するが、手応えがまったくないので初めて電源を投入するときは本当にこれでよいのか戸惑ってしまったほどだ。ちょっとした力でも簡単に動いてしまうので、持ち運ぶときなどは電源スイッチの隣にあるスイッチ/ボタンロックの併用が必須となる。なお、スイッチ/ボタンロック、無線LAN オン/オフスイッチはいずれもスライド式で操作方法とオンとオフの状態が見た目で分かるのは便利だ。

 インターネットボタンと東芝プレゼンテーションボタンは、コントロールパネルの「東芝コントロール」から機能のカスタマイズができるプログラマブルボタンだ。割り当て可能な機能は、拡張表示、解像度を指定したクローン表示、標準Webブラウザの起動、標準メールソフトの起動、ズームイン/アウト、Microsoft OneNoteの起動、任意のアプリケーションの機能だ。また、ボタンを無効にもできる。できればキーボード上部などもう少し分かりやすい位置に配置して欲しかったが、設定次第ではかなり使えるボタンになる。

正面には電源スイッチからアプリ起動、無線LANのオンオフなどスイッチ類が多い。背面はバッテリーパックがあるだけ

 インタフェースは、左側面の手前からPCカードスロット、SDカードスロット、VGA、ギガビットLAN、USB 2.0×2が配置されている。ビジネスユースでは頻繁に使うと思われる有線LANコネクタがUSBより手前にあるため、USBケーブルの取り回しでLANケーブルが邪魔になることもあるだろう。また、PCカードスロットの真下にSDカードスロットがあるので、PCカード装着時はSDカードの抜き差しが難しい。右側面は、手前よりセキュリティロック、FAXモデム、USB 2.0となっている。なお、軽量長時間モデルではCFカードスロットも右側面に配置される。右側面にUSBポートがあるのは、マウスを装着して使う場合にケーブルの取り回しが楽なので評価したい。

左側面(写真左)にはカードスロットにLAN、VGA、USBのコネクタが、右側面(写真右)にはモデム、USBなどが用意されている

メモリスロットへは底面からアクセス可能
キーボードパネルとパームレストパネルを外すとHDDとシステムボードが姿を見せる

 法人向けノートPCらしく、堅牢性とセキュリティの高さも特筆しておきたい。PCの故障の中でも最も多いHDDクラッシュを防ぐデータ破損対策として、3次元加速度センサでPCの動きを感知して磁気ヘッドを退避させる「東芝HDDプロテクション」、ボディに加えられた衝撃を吸収してHDDに伝えないようにする「プロテクトラバー」によるフローティング構造、底面をわずかにふくらませることでHDDへの衝撃を弱める応力分散ドーム式構造などdynabook S30にはさまざまな工夫がこらされている。また、落下などの衝撃対策として、液晶カバーより本体ベース部を張り出し、エッジ部に丸みを持たせることで液晶パネルへのダメージを軽減させるほか、筐体側面の内部に空間を設けて衝突エネルギーを軽減する「ショックプロテクター」、プラスチックよりも強度に優れたマグネシウム合金ボディを採用している。さらに、本体のキーボード装着部とキーボード下に防水シールを挟み込むことで筐体内部への浸水を遅らせる「ウォーターブロック構造」が取り入れられている。

 以上の対策により、dynabook S30は独の認証機関「テュフラインランド」グループの70センチ落下試験と100cc浸水テストを合格している。とくに100cc浸水テストでは、キーボード部に100ccの水を注いだ状態で3分間動作中の状態を保ち続けることが要求される。持ち運びを前提とした用途だけでなく、PCの横に置いた飲み物をこぼしてしまった、という場合にも耐えうる性能を有しているといえる。

 セキュリティ機能は、指紋センサ、TPMセキュリティチップ、SDカードトークンといったハードウェア的なものから、BIOSから外部機器の接続を制御する「東芝デバイスコントロール」、BIOS、HDD、ログインパスワード、米国国防総省方式を採用したHDDデータ消去機能などが用意されている。また、FnキーとF1キーの組み合わせで離席時などにすばやく画面表示をオフにできる「インスタントセキュリティ」機能もちょっとした時間だけ席を立つ機会の多いオフィスで便利だ。さらに、電源のオン/オフといったPCの管理情報と障害通知機能を備えた「TOSHIBA Management Console」クライアントがプレインストールされており、別途無償提供される管理者用コンソールと組み合わせることでクライアントPCの一括管理が可能になる。

 S30は、ワンセグや史上最軽量ボディといった、ぱっと目をひく機能はなんら搭載されていないカタログ的に地味なモバイルPCだが、ユーザーの使いやすさと分かりやすさ、ビジネスユースにおいては何が重要かという問いに対する東芝の考えが十分に盛り込まれている。これらの事柄はスペックや数値にはなかなか表れないものなので、使ってみるまでは正当な評価が得られないことが多いが、PCの複雑な操作性にユーザーが合わせなければならない製品に疑問を感じているならばきっとdynabook S30のよさが分かるだろう。

PCMark05
PCMark1575
CPU1729
Memory1907
Graphics732
HDD3270
HDD - XP Startup5.399
Video Encoding78.504
Image Decompression6.174
WMV Video Playback23.004

PCMark04
PCMark2046
CPU2112
Memory2489
Graphics1004
HDD3080
WMV Video Compression26.374
DivX Video Compression32.858

1024×768ドット、nonAA、nonAniso
3DMark05 3DMark Score331
3DMark03 3DMark Score991
3DMark03 GT137.6
3DMark03 GT43.9

dynabook SS S30 106S/2W(高速HDDモデル)
CPUIntel Core Solo 超低電圧版 U1300 (1.06GHz)
BIOSToshiba独自
チップセットIntel 945GM Express
ノース/サウスブリッジIntel 945GM Express + ICH7M
L2キャッシュ2Mバイト
メインメモリ容量512Mバイト(512Mバイト×1)
規格DDR2 533MHz
メモリスロット(空き)200ピンSO-DIMM×2(1)
ハードディスク容量Serial ATA 40Gバイト
回転数5400rpm
内蔵光学ドライブ
ディスプレイサイズ12.1インチワイド液晶
解像度1280×800ドット
グラフィックスチップIntel GMA950(チップセット内蔵)
グラフィックスメモリ最大224Mバイト(メインメモリと共有)
サウンドチップIntel HD Audio(チップセット内蔵)
光デジタル音声出力-
PCカードスロット1(Type II)
Expressカードスロット-
USBUSB 2.0×3(左側面:2、右側面:1)
IEEE1394-
ビデオ出力アナログRGB(左側面)
キーボード85キー日本語
キーピッチ/ストローク19ミリピッチ/1.7ミリストローク
ポインティングデバイスタッチパッド
イーサネット1000Base-T/100BASE-TX/10BASE-T
無線LANIEEE802.11a/g/b準拠
Bluetooth-
FAXモデムv.90対応56Kbpsモデム
バッテリ仕様リチウムイオンバッテリ
バッテリ駆動時間約7.7時間
バッテリ充電約3時間
ACアダプタ仕様AC100〜240V 50/60Hz
外形寸法283.8×196.6×26.9〜35.5ミリ
重量1.24〜1.27キロ(バッテリパック装着時)
搭載OSWindows XP Pro SP2
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