1月第2週に、Intelから新ブランドのCPU「Core 2 Quad」が登場した。名前のとおり、4個のコアをひとつのダイに内蔵したクアッドコアタイプのCPUで、現在は「Core 2 Quad Q6600」のみが出回っている。2006年11月に登場した初のクアッドコアCPU「Core 2 Extreme QX6700」のひとつ下に置かれるコンシューマー向けのラインアップだ。
初登場時から比較的潤沢に出回っているが、売れ行きはあまりかんばしくない様子。高速電脳は11万円弱の実売価格を原因に挙げる。「10万円を切っていたらヒットしてたね。コンシューマー向けなのに、QX6700(12万円前後)とほとんど変わらないんじゃ……」。ほかのショップも似たようなコメントだったが、価格改定の情報は今のところ流れていない。いっぽう、Core 2 Quadのほかのラインアップが、早ければ2月下旬に登場するとの噂を小耳に挟んだ。
昨年末にAMDがベンチマークイベントやAKIBAX 2006で語ったとおり、コンシューマー向けの高性能プラットフォーム「Quad FX」が、Windows Vista解禁の直前に発売された。組み込みマシンとCPUの単体発売はVista解禁3日前の1月27日から始まり、同日にAMDはQuad FXのお披露目イベントを開いている。
Quad FXは、デュアルコアCPUを2個搭載し、合計4コアのCPUを使用するプラットフォーム。Quad-SLIにも対応しており、4コアのCPUとGPUを駆使したハイパフォーマンスなマシンを構築することも可能だ。Quad FXイベントで、AMDの“兄貴”は「Quad FXは、2007年中に登場する“ネイティブQuadコアCPU”を想定しているため、もうすぐ8コアでの高速処理が可能になる」と、将来性の高さをアピールしていた。
Quad FX用のCPU「Athlon 64 FX-7x」シリーズは、1月末時点で少数ながら全ラインアップが出そろっている。しかし、対応マザーボードが入手困難なために、まだ様子見するユーザーがほとんどだ。某ショップは「マザーボードが潤沢に出回るようになれば、2個で8万円前後のFX-70中心に売れていくと思います。近年、お金をかけるパーツといえば、グラフィックスカード一辺倒でしたが、Quad FXの導入をきっかけにして、システム全体に均等にコストをかけるようになるかもしれません」と語っており、大きな期待を寄せていた。
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