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» 2007年05月01日 15時00分 公開

山谷剛史のアジアン・アイティー:大陸美人に会いたいなら中国電脳街に行こう (1/3)

今年の海外旅行は近場が人気ということで中国を訪れるIT戦士も多いそうな。この記事を読めば中国の電脳街で有意義な休日を過ごせること間違いなし。ああ、何が有意義か、とは聞かないでくれたまへ。

[山谷剛史,ITmedia]

中国でも電脳街に行くのですね

 中国の大都市であれば必ずといっていいほど電脳街がある。筆者は省都クラスの大都市をすべて行脚したわけではないが、それでも、上海、北京、広州、深センといった沿岸部の都市と、重慶、成都、昆明、ウルムチといった内陸の都市で電脳街に行った経験がある。中国で最も所得水準が低いといわれる貴州省の省都、貴陽市にもあるぐらいなので、少なくとも省都クラスの都市には電脳街があると思っていいだろう。

上海の電脳街
広州の電脳街

北京の電脳街
深センの電脳街

重慶の電脳ビル
成都の電脳街

 中国でいうところの電脳街とは、いくつかの大型電脳ビルが集中する地域か、または、通りにPC関連ショップが延々と並ぶ地域、もしくは、両者が複合した地域を指す場合が多い。上海、北京、広州、深センといった近代都市における電脳街は大型の電脳ビルが集合して形成されている一方で、成都や重慶など、内陸の電脳街になると、大型の電脳ビルは1つ2つ程度で、ほとんどのPCショップは通りに沿って店舗を構えている。

 中国の大型電脳ビルは、中国全土に展開するチェーン系のビルとそうでないビルに分けられる。いずれにしろ電脳ビルとは小さなPCショップが入居している巨大な雑居ビルであり、ビルが大きな1つの店となっている日本のPCショップと比べてその内部の様相はだいぶ異なる。ビルの中に「個人商店」がたくさん詰まっているため、1つのビルにおける商品の“ダブり”は数知れない。それぞれの店舗で勝手気ままに商品を展示しているからウィンドウショッピングするだけでも疲れてしまう。しかも店によっては、目立つ甲板に「Panasonic」と書いてあってもその実態は松下電器産業とまったく関係がないメーカーの製品のみを販売していたりするのだから「本当にわけが分かりません」。

Panasonicといいつつ関係ない製品が並ぶ
BenQといいつつ富士通の製品が並ぶ

フロア構成が異なる日中の電脳ビル

 日本の大型PC専門店では、1階にデジカメやPC、PDAが置かれていて、2階に記録メディアやプリンタ、インク、プリンタ用紙といったサプライ用品がおかれ、その上にPCソフトや周辺機器、MACフロアがあるフロア構成が多い(ただし、最近では最上階の7階がPC販売フロアになっているビックカメラの“ビックパソコン館池袋本店”のように上のフロアにPC本体のコーナーをおく店舗が増えている)。一方で、中国の超巨大電脳雑居ビルでも、“雑多なりに”1階はこれ、2階はこれといった形でそれなりにカテゴリー分けがされている。

1階:海外メーカー製新品ノートPCとデジカメのフロア

2階:国内メーカー製新品PCとデジカメのフロア

3階:ショップブランドPCのフロア

4階:自作パーツ、周辺機器、サプライ用品

5階:周辺機器、サプライ用品と海賊版ソフト、中古PC

6階:パーツメーカーや周辺機器メーカーの“問屋”

 もちろんこれは目安であり、各電脳ビルによって多少変動はある。6階以上ある電脳ビルや6階に満たない電脳ビル、それに地下にも伸びる電脳ビルなどがあるが、その場合でも、フロアの「上下関係」ということで理解していただきたい。なお、ここには携帯電話の記載されていないが、これは中国の電脳街では携帯電話が販売されていないためだ。完全に別ジャンルの商品として別の地域で販売されている。

 電脳ビルでは、入り口に近いフロアであればあるほど華があり、上のフロアに行けば行くほど雰囲気が地味になり、店の外観だけでなく客用の椅子までが貧粗になっていく。例えるなら1階は繁華街、2階3階は商店街、4階5階は路地裏、6階は倉庫街といった感じか。海賊版ソフトが上階や地下の“一番深いフロア”で販売されるのは「居てもいいけれど、とにかく目立たないでね」という電脳ビルオーナーの“思惑”が働いているせいかもしれない。電脳ビルにおける海賊版の販売状況は、内陸都市でこそ販売されているが、沿岸部では地方政府による海賊版撲滅の動きもあって販売そのものが行われていないか、もしくは、“ひっそりと”販売されている程度だ。

 ちなみに入り口に最も近いところで販売されている海外PCメーカーとは、「DELL」「HP」などの米国企業に、「ソニー」「富士通」「東芝」といった日本企業、韓国の「Samsung」に加えて、「ACER」「ASUS」などの台湾企業が入る。一方で「聯想」(レノボ)、「方正」(ファウンダー)、「海爾」(ハイアール)などの中国国内メーカーは扱いがよければ1階に、扱いが悪い電脳街では2階へと追いやられている。中国人の“海外志向”は電脳街のフロア構成からも垣間見れる。

成都の電脳ビルの1階では国内外のPCが販売
広州電脳ビルの周辺機器売り場

北京電脳ビルのPCパーツ売り場
上海電脳ビル地下1階にあるデジカメ売り場

電脳ビル上層階にある中古PC売り場
いたって地味な電脳ビルの最上階

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