Mac OS XでWinアプリがサクッと動く？ 「CrossOver Mac 6.1」を徹底検証（4/5 ページ）

[瓜生聖，ITmedia]

未サポートアプリケーションの動作検証

　先に述べたとおり、現時点で正式にサポートされているソフトウェアは、15種類28バージョン（関連ソフト3）。CrossOverを手にとる人の多くは、正式サポートされていないソフトウェアが動作するかどうかが最大の関心事だろう。そこで定番ソフトをいくつか試してみた。

＜秀丸＞

　手に馴染んだテキストエディタを変更するのは、かなり思い切りがいるはず。今回はWindows定番の秀丸を試した。Windows 98／2000／XPそれぞれのボトルでテストしてみたが、どれも日本語入力に問題がある。具体的には、日本語入力時に未確定文字が表示されない、あるいは入力済みテキストの表示が消えて未確定文字のみが表示されるという状況。Windows XPの場合はツールバーアイコンも背景色が黒く表示されてしまった。

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＜TMPGEnc 4.0 XPress＞

　フリー時代から動画エンコーダとして定評のあるTMPGEnc。動画形式によってはオーバレイが使えないという警告は出るものの、編集作業までは可能。しかし、保存ファイル名/パスをデフォルトから変更すると、その時点でフリーズしてしまった。また、パスを変更せずにエンコードを開始すると、直後にエラーコード「0x00004001」で停止した。

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＜Windows Media Player 10／11 for Windows XP＞

　Windows Media Playerは9でMac OS版の開発が終了している。そのため、Windows Media Player 10以降を要求するコンテンツをMacユーザーが楽しむことはできなかった。もし、Windows Media Player 10／11がインストールできればその問題が打開できるのでは、と期待したが、これはインストールの時点で失敗。

＜Windows Media Player 9＞

　Windows Media Player 9はMac版も存在する。あえてWindow版を検証したのは、IE6と組み合わせることでGyaoの視聴が可能になるかもしれないという期待を抱いたからだ。

　結果はWindows Media Playerのインストール時に失敗のメッセージ。ただし、インストール自体は完了しており、WMVファイルの再生もできる。さて、Windows Media Player 9インストールした後に、IE6でGyaoのサイトにアクセスしてみたのだが、何度やってもIE6が強制終了してしまった。（Gyaoのトップページに埋め込まれている）WMPオブジェクトがWMP9を叩く際にハングアップするようだ。

　あらかじめFlashPlayerインストーラをダウンロードしてからインストールすればFlashコンテンツも正常に再生できるし、Windows Media Player単体ではWMVの再生も可能。エンベッドで使用すると不具合が出るのかもしれない。

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＜Visual Studio 2005 Express Edition＞

　Visutal Studio 2005 Express Editionはフリーで利用可能な統合開発環境だ。これは動作に必要な.NET Frameworkのインストールで失敗し、インストールできなかった。.NET Frameworkを利用するほかのアプリケーションも同様だろう。

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＜Microsoft Money 2007＞

　Microsoft Money 2007は個人資産管理ソフトの定番だ。これも必要なコンポーネントの一部がインストールできず、利用できなかった。

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＜CrystalMark 2004R2＞

　CrystalMark 2004R2はインストーラが付属していないので直接起動する。その場合はCrossOverのメニューからプログラム > コマンドを選び、ファイルを選択すればよい。その結果、問題なく動作したものの、HDDの項目のみ不自然なスコアが出た。本来はそれほど乖離しないはずのRead／Writeが1.5Gバイト/s超と40MB/sのように40倍近い数値になっている。

　もっとも、これはエミュレーションを行うソフトの場合にはよくある話で、原因としては、本来負荷がかかるはずの処理が実際にはスキップされているといったことが考えられる。CrossOverの不具合ではないものの、値だけを見て早合点してしまわないよう注意してほしい。

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＜FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3＞

　Direct3Dを使用したベンチマークソフトも試した。インストール、動作ともすべて正常。CrossOverによるDirect3Dのサポートは完全ではなく、一部の機能のみであるとアナウンスされているが、動作するソフトは意外に多いようだ。ベンチマーク結果に関しては次項で述べる。