レビュー
» 2007年07月19日 17時30分 公開

ピアノ調塗装で高級感も演出:2系統のHDMIと黒挿入技術を備えた24.1インチワイド液晶――三菱電機「VISEO MDT241WG」を試す (1/3)

多彩なAV入力を持つWUXGA液晶ディスプレイは今が旬。とくに三菱電機の「VISEO MDT241WG」は各ショップの初回入荷で完売が相次いだ人気モデルだ。その性能は?

[林利明(リアクション),ITmedia]

VISEOシリーズの集大成と呼べる24.1インチワイドモデル

三菱電機「VISEO MDT241WG」

 三菱電機は、比較的早い時期から液晶ディスプレイのAV入力やHDCP対応に力を入れていた。6月に発売されたVISEOシリーズの「VISEO MDT241WG」(以下、MDT241WG)は、少なくとも現時点ではその集大成と呼んでいい。

 MDT241WGの画面サイズは24.1インチワイドで、解像度は1920×1200ドットだ。液晶パネルのメーカーは非公開だが、VA系のAMVA(Advanced Multidomain Vertically Aligned)液晶パネルとされている。輝度は500カンデラ/平方メートルと、PC用の液晶ディスプレイとしてはかなり高い。コントラスト比は1000:1、視野角は水平/垂直とも178度、黒白間の応答速度は16ms、中間階調(グレーからグレー)の応答速度は6msだ。

 ボディカラーはブラックのみで、液晶ディスプレイとしては珍しくピアノ調の光沢仕上げだ。スタンド部分はデュアルヒンジ機構を採用しており、チルト、スイベル、高さ調節が行える(縦位置表示には対応しない)。画面の下部には、出力5ワット+5ワットのステレオスピーカーを内蔵し、サラウンド機能にも対応している。

スタンドはチルトとスイベル、高さ調節が可能で、設置スペースの奥行きは長くなるが、画面の位置を設置面ギリギリまで下げられる(写真=左、中央)。スタンドの背面にはケーブルを通す穴が設けられている(写真=右)

2系統のHDMIを筆頭に充実した入力端子

 MDT241WGのPC入力は、デジタル接続用のHDCP対応DVI-Dが1系統と、アナログ接続用のD-Sub 15ピンが1系統の合計2系統だ。加えて、HDMIが2系統、D5が1系統、S-Video/RCAコンポジットビデオが1系統のAV入力を持っている(S-VideoとRCAコンポジットビデオは排他)。PC入力のDVI-D端子には、AV機器のHDMI出力をDVI-D端子に変換して入力することも可能だ。また、HDMI端子はPC接続にも対応しているため、多数の機器をかなり柔軟に接続できる。

 入力系統の変更は、本体前面にある「INPUT/SELECT」ボタンのトグル式だ。ボタンを押すタイミングによっては、入力系統の画面が表示されながら切り替わっていくため、目的の入力を選ぶまでに多少時間がかかる場合がある。未接続の入力系統は、INPUT/SELECTボタンのメニューで非表示にするように設定しておくとよいだろう。

 音声入力については、D5入力とS-Video/RCAコンポジットビデオ入力に、それぞれRCAピンのステレオ音声入力がある。HDMI入力はHDMI経由で音声を入力し、PCの音声入力はステレオミニジャックで行う仕様だ。ただし、ステレオミニジャックの音声入力は1系統なので、DVI-DとD-Sub 15ピンに2台のPCを接続したとしても、音声入力できるのはどちらか1台のみとなる。

 入力した音声を出力する本体内蔵のステレオスピーカーは、液晶ディスプレイの内蔵スピーカーとしては高出力(5ワット+5ワット)だが、HD映像コンテンツを味わうことを考慮すると、音質的には“それなり”のものだ。MDT241WG本体には入力した音声のライン出力やヘッドフォン出力があるので、音質を求めるなら外部スピーカーや上質なヘッドフォンを用意するとよい。

 また、HDMIで入力した音声に限り、MDT241WGの光デジタル端子からでも出力できるが、ステレオ2チャンネル出力のみに対応する。5.1チャンネルなどのサラウンド環境を得るには、デコード機能を持ったAVアンプなどが別途必要だ。AV機器などの音声出力は、MDT241WGの音声入出力を経由せずAVアンプに直接入力する。

PC入力は背面(写真=左)、AV入力は本体に向かって左側面(写真=中央)にまとまっている。PC入力はHDCP対応のDVI-D端子とD-Sub 15ピン端子、AV入力はHDMI端子×2とD5端子×1、S-Video/RCAコンポジット端子×1だ。それぞれの入力系統で音声入力も用意されており(PCの音声入力は1系統のみ)、入力音声のライン出力とヘッドフォン出力が可能。HDMIで入力した音声は、ステレオ2チャンネルの光デジタル出力にも対応する。画面の下部には出力が5ワット+5ワットのステレオスピーカーが内蔵されている(写真=右)

多彩な入力系統を生かすスケーリング機能とPIP

 大画面かつ高解像度の液晶ディスプレイでは、スケーリング機能が重要だ。ここでいうスケーリング機能とは、液晶パネル自体の解像度未満の映像信号を入力したときに、どのように表示するかを指す。MDT241WGのスケーリング機能は、PC入力もAV入力も共通だ。全画面拡大の「フル」、アスペクト比を保持した拡大の「アスペクト」、ドットバイドットの「リアル」、入力解像度を縦横2倍に拡大表示する「2×ズーム」(960×600ドット以下の入力解像度のみ)が選べる。

 AV機器の入力に関しては、オーバースキャンとアスペクト比の手動設定が可能だ。オーバースキャンとは、入力信号の画面周辺部を少し削って表示することをいう。一般的に、TV放送をはじめとする映像信号はオーバースキャンを前提に作成されていることが多く、オーバースキャンなしで表示すると画面の周辺部分にノイズが乗りやすい。MDT241WGで設定可能なオーバースキャンの比率は、オーバースキャンなしの100%、および98%と95%(93%)だ。95%のオーバースキャンは、HDMI入力とD3以上の信号タイミングで適用される。D1信号やD2信号、S-Video/RCAコンポジットビデオ信号では93%のオーバースキャンだ。

 AV入力におけるアスペクト比の設定は、オフ、オート、4:3、16:9の4通りだが、通常はオートで問題ない。スクイーズ信号にも対応している。また、I/P変換も搭載しているため、AV機器から480i/720i/1080iといったインターレース信号を入力しても、プログレッシブに変換してきちんと表示してくれる。

PC入力の低解像度表示は、左から「フル」「アスペクト」「リアル」「2×ズーム」が選べる。画面の余白部分は黒以外の色に変更可能だ。上の写真はいずれも800×600ドットを表示している

 今回入手した評価機でプレイステーション 3やXbox360、HDD/DVDレコーダー、VHSビデオデッキなどを接続して画面表示を確認してみたが、すべて問題なく表示された。ユーザーの好みでスケーリングやオーバースキャンを設定すれば、思い通りの画面表示が得られるはずだ。

 親子画面表示のPIP(ピクチャーインピクチャー)機能もある。親子画面に設定できる入力系統に制限はないが、DVI-DとHDMI、HDMIとHDMIといったような、デジタル接続とデジタル接続のPIPができないなど、組み合わせの制限がある。とはいえ、子画面サイズは3種類、表示位置は自由に変更できるため、PIP機能自体の使い勝手はよい。

PIPは、デジタル入力(DVI-D、HDMI)とアナログ入力の組み合わせに対応する(写真=左)。子画面のサイズと表示位置を柔軟に調整できるため、使い勝手は良好だ(写真=右)

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