倍率変更がフリーになった“黒箱”で遊ぶ──Athlon 64 X2 5000+ Black Edition:イマドキのイタモノ(2/2 ページ)

» 2007年09月25日 13時01分 公開
[長浜和也,ITmedia]
前のページへ 1|2       

Athlon 64 X2 5000+ BEの倍率変更で遊ぶ

評価用のAthlon 64 X2 5000+ BEで行ったオーバークロックの可否。横方向がFSB設定で縦方向に倍率を置いた。網がかかった部分は動作しなかった設定。黄色いマスはCPUクロックが定格の2.6GHzから3GHz未満の設定。緑のマスは3GHz前後、水色のマスは3.12GHz前後、オレンジは3.15GHz以上となっている

 オーバークロックチューニングの常道ではクロック倍率を下げて、FSBを上げていきながらその限界を探ることになるが、今回は、まずFSBを定格ままでクロック倍率を上げていき、その限界を探ってみた。今回評価に用いたAthlon 64 X2 5000+ BEは、定格でFSB200MHz×13倍=2.6GHzという設定であるが、これを、「0.5」倍刻みで上げていくと、15.5倍(200MHz×15.5=3.1GHz)までは完走し、16倍(200MHz×16倍=3.2GHz)で、設定と同時に再起動する状況になった。

 次に、マザーボードのFSBオーバークロック耐性をチェックするために、倍率を10倍に落としてFSBを10MHz刻みで上げていったところ、FSB250MHzまではベンチマークが完走、FSB260MHzにおいてベンチマークの途中で「固まって」しまった。その後、倍率を10倍から0.5刻みで上げながら、FSBを同様に変えていくと、12.5倍×FSB250MHz=CPUコアクロック3.125GHzでハングアップ、13倍設定でもFSB250MHz(250MHz×13=3.25GHz)でハングアップ。どうも、3.12GHz近辺にクロックの限界があるようだ。

 そこで、倍率設定を15倍にした状態でFSBを200MHzから1MHz刻みで上げていったところ、FSB208MHz×15倍=3120MHzまではベンチマークは完走し、FSB209MHz×15倍=3135MHzで設定と同時にハングアップした。

 FSBとクロック倍率設定だけを変更し、リテールの空冷ユニットのみという、大変簡便なオーバークロックのチューニングであったが、倍率が上方向に変更できたことで、3.12GHzまでの動作が実現できた。今回の作業では、CPUの動作クロック限界が3.12GHz付近に確認されたが、より強力なクーラーを用意し、電圧設定に手を入れるとこのラインはもう少し上にシフトする可能性が考えられる。

バリュークラスの価格でハイエンドのパフォーマンス。これぞ「オーバークロックのためのCPU」

 パフォーマンス重視で、ベンチマークの値をギリギリまで上げたいユーザーには、同じBlack EditionのAthlon 64 X2 6400+が存在する。こちらの動作クロックは3.2GHzで、今回の評価作業ではそこまで達しなかったものの、ノーマル版のAthlon 64 X2 6000+の動作クロック3GHzを超える3.12GHz動作を、ごく普通のシステムでFSB設定も電圧設定も変えることなく実現できたことは、コストパフォーマンスや消費電力を重視したいユーザーには大きな意味を持つだろう。

 冒頭で紹介したように、Athlon 64 X2 5000+ BEの1000個ロットにおける単価は136ドルとされている。これは、日本の実売価格として1万6000円から1万8000円程度になると思われる。ノーマル版のAthlon 64 X2 5000+と同じ価格で(ただしクーラーユニットはないけれど)、実売価格3万円前後のAthlon 64 X2 6000+に匹敵する動作クロックを発揮するAthlon 64 X2 5000+ BEは、「遊べる」だけでなく、懐にも環境にもやさしいCPUとして、Athlonプラットフォームユーザーに広く支持されるのではないだろうか。

 なお、今回のオーバークロックに関する手法は、OVERCLOCK WORKに蓄積されていた情報を参考にさせていただいた。この場を借りて感謝の意を表したい。Athlon 64 X2 5000+ BEを購入して、これからオーバークロックに挑戦したいユーザーは、ぜひ、OVERCLOCK WORKSのサイトも参考にしていただきたい。

PCMark05 File Decompression
PCMark05 File Decryption
PCMark05 Audio Decompression

PCMark05 Memory Read - 16 MB
PCMark05 Memory Write - 16 MB
PCMark05 Memory Copy - 16 MB

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  2. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  6. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  7. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  8. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  9. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  10. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー