“199ドルノート”の安くない中身に迫る――ASUS「Eee PC」(後編):Windows XPだって軽快動作(1/3 ページ)

» 2007年11月19日 10時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

低価格だが本格仕様のミニノートPC「Eee PC」

台湾にて12200元(ニュー台湾ドル)で購入した「Eee PC」。日本円では4万2000円前後となる

 ASUSが海外展開する「Eee PC」は、COMPUTEX TAIPEI 2007で“199ドルノートPC”として話題を集めた低価格なミニノートPCだ。発売時の価格は当初の目標より高めの299〜399ドルとなったが、抜群のコストパフォーマンスは揺るがず、米国や台湾で支持を集めている。現時点で日本国内の発売時期は未定だが、2007年10月に海外モデルの詳細が明らかになって以来、その存在が気になっている人も少なくないだろう。

 さて、PC USERでは台湾で店頭購入したEee PC(4GバイトSSD/Webカメラ/大容量バッテリー搭載モデル)のレビュー記事を2回に分けてお届けしている。前編では、基本スペックや初期状態での機能、使い勝手について触れた。後編となる今回は、Windows XPをインストールした場合の使用感や性能をチェックしていこう。

Windows XPを難なくインストール可能

付属品一式。DVD-ROMにはWindows XP用ドライバも収録済み

 まずはおさらいだが、現行のEee PCにはカスタマイズを施したLinuxと各種アプリケーションがプリインストールされている。Eee PCのハードウェアはx86アーキテクチャのノートPCそのものだが、OSにLinuxを採用することで、価格をここまで抑えたというわけだ。ASUSによれば、Windows搭載モデルも2007年内に投入する予定という。

 とはいえ、現状でEee PCはすでに「Windows XP Compatible」をうたっており、必要なデバイスドライバ類が付属のDVD-ROMにすべて収録されている。したがって、ユーザーが別途Windows XPのインストールディスクを用意すれば、Windows XPの導入は容易だ。

 実際に試したところ、Eee PCはUSB接続の光学ドライブから起動できるため、Windows XPのインストールはあっけないほど簡単に終了してしまった。付属のDVD-ROMに収録されたWindows用のドライバは一部が中文版のようで、プロパティ画面などに文字化けが発生してしまうが、日本語版もしくは英語版のドライバを個別に入手できそうなものばかりなので、大きな問題にはならないだろう。

付属のDVD-ROMにはWindows XP用ドライバが用意されており、一括インストールもサポートする(写真=左)。インストーラも日本語に対応しているが、ディスプレイドライバのユーティリティは中文版のようで文字化けが発生した(写真=中央)。もちろん、文字化けしていてもドライバは機能している。一方、無線LANのユーティリティは日本語で表示できた(写真=右)。有線LAN接続時は無線LANを自動で無効にする機能も備えている

 ちなみに、Windows XPのインストール前にUSB接続のコンボドライブと2.5インチHDDを接続し、バックアップソフトの「Acronis True Image 9.0」を使ってSSDの内容を丸ごとバックアップしてからリストアしたところ、正常に動作した。また、付属のDVD-ROMはISOLINUXで起動可能となっており、プリインストール状態へのリカバリも簡単に行える。今回のように、Eee PCに別のOSを入れてカスタマイズしたいと考えるユーザーにとっては、非常にありがたい仕様だ。

 ここではWindows XP Professional(SP2)をインストールしたが、さすがにデフォルトの状態ではセキュリティ面に不安があるので、フリーのアンチウイルスソフト「AVG Anti-Virus Free Edition 7.5」もインストールした。各種ドライバとアンチウイルスソフトを導入した状態でSSDの空き容量は1.4Gバイトほどとなり、SSDの容量が4GバイトでもとりあえずはWindows XPで運用できそうに感じた。

 しかし、そこからWindows Updateを適用すると一気に1Gバイト近くディスクを消費してしまい、SSDの残量は少なくなってしまった。Windows Updateにともなうバックアップファイルを削除すれば、ある程度空き容量は元に戻ると思うが、腕に覚えのあるユーザーは、あらかじめ「nLite」などのフリーソフトを使って、不要な機能を削除しつつ、Windows Updateを統合したインストールディスクを作成したうえで、Windows XPのインストールに望んだほうがよさそうだ。

 今回は購入時に4GバイトSSDモデルしか選択できなかった(現時点で4GバイトSSDモデルしか出荷されていない模様)が、最初からWindows XPでの運用を目指すならば8GバイトSSDモデルを購入するのが無難といえる。

Windows XP Professional(SP2)、各種ドライバ、アンチウイルスソフトをインストールした状態でのCドライブは、空き容量が1.44Gバイトとなった(写真=左)。エレコム製の4GバイトSDHCメモリーカードを装着したところ、問題なく認識された(写真=中央)。Windows XPのデスクトップ画面(写真=右)。OS標準の状態ではディスプレイのプロパティで選択できる最低解像度が800×600ドットになってしまうので、液晶ディスプレイの解像度と同じ800×480ドットに変更できるユーティリティもインストールされる仕組みだ

 なお、Eee PCは右側面にSDメモリーカードスロットを搭載している。SDメモリーカードスロットはSDHCにも対応しているようなので、大容量カードを増設用のストレージとして使えば、SSDの容量不足をカバーできるだろう。また、Eee PCのSDメモリーカードスロットはカードの一部がはみ出すことなく、すっぽりと収まるタイプなので、装着したままでの持ち運びも不便を感じない。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月29日 更新
  1. Windows 11でサインイン後に「画面が真っ黒になる」事象が確認される 発生時は暫定解決策あり (2026年09月28日)
  2. 圧倒的な通気性と航空モチーフのデザインが光る「ANAオリジナル タフな背中がムレにくいビジネスリュック」を試す (2026年09月28日)
  3. 斜め吸気や底面ARGBなどThermaltakeの新作ピラーレスケースが話題に! Lexar製SSDはモデル数が拡充 (2026年09月28日)
  4. AnthropicがAIモデル「Claude Opus 5.5」を発表/OpenAIもAIモデル「GPT-6 Sol」「GPT-6 Luna」を投入 (2026年09月27日)
  5. 「Copilot+ PC」ブランドは終了したのか? 普及に伴い変化するMicrosoftのAI戦略 (2026年09月29日)
  6. GeForce RTX 5080は30万円超えの空気感――GPU高騰の裏で見つけた7割引の水冷パーツと8万円台の小型PC (2026年09月26日)
  7. 入手困難な「PS5 Pro」の販売がソニーストアで再開 発送は11月以降、購入申込み条件はPS5/PS4のプレイ実績60時間以上 (2026年09月28日)
  8. “Vision Pro級”のMR体験が約100gの軽量グラスで? 最新の「Meta VR Glasses」を試して分かった圧倒的な快適性 (2026年09月25日)
  9. Ryzen AI Max+を搭載したハイスペック9型ミニノート「GPD WIN Max 3」 (2026年09月28日)
  10. 「約12万円のPS5 ProよりゲーミングPCを買った方がいい」は本当なのか? 同等スペックで組んだら価格は…… (2024年09月19日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー