Eee PCは基本的に高性能でコンパクトなインターネット端末という位置付けの製品だが、いとも簡単にWindows XPをインストールできることに加えて、ドライバ類も提供されている。内蔵の4GバイトSSDだけでは「普通の」ノートPCとしての利用は難しいが、大容量SDメモリーカードと組み合わせたり、GmailやGoogle DocsなどのWebサービスを徹底活用することで、内蔵ストレージの制限をある程度回避できるだろう。
携帯利用を考慮すると、バッテリー駆動時間は長いほうではなく、バッテリーオプションなども準備されていないが(製品の位置付けから今後も提供される可能性は低いだろう)、ヘビーモバイラーでもない限り、そう困ることもなさそうだ。
もちろん、プリインストールのOSとソフトをそのまま利用するのも悪くない。特にインターネットの利用が中心なら、必要なソフトが一通りインストールされているし、オフィススイートも使える。「Firefox」「ThunderBird」「Skype」「OpenOffice.org」とWindows上でもユーザー数の多いソフトがプリインストールされているので、普段はWindowsがメインOSの筆者が使っていてもほとんど違和感はなかった(日本語入力は行えなかったが)。
さらに、SSDが8GバイトのモデルならばWindows XPとのデュアルブートも可能だろうし、SDメモリーカードスロットはUSBカードリーダー仕様、つまりUSBマスストレージ扱いで起動もサポートしているので、プリインストールのOSとソフトをこちらに移植してデュアルブート環境を構築することも不可能ではなさそうだ。PC-UNIX端末として見ても結構おもしろい存在といえる。
気になる国内向けの販売予定については、ASUSの日本法人から正式なリリースが発表されておらず、現状では不明だ。同社のノートPCは国内向けにOEM供給が多い関係もあってか直販などは行っていないので、販売形態がどうなるかはわからない。そもそも、ASUSはこれまで日本国内で展開する自社ブランドのノートPCを高機能なモデルに限定し、高級路線を採っていることから、Eee PCをそのまま日本に投入するとは限らないだろう。
しかし、Eee PCを国内で発売する場合は、ぜひとも国際水準の価格設定を切に願いたい。こうした製品が国内販売される度に「なんでこの価格になるんねん」とため息をついたことは、筆者も一度や二度ではないし、同じ思いをしたことがある人も多いだろう。
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