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» 2008年03月10日 11時00分 公開

モバイルノート08年春モデル徹底検証:第5回 小型軽量ノート6台のキーボードを吟味する (2/4)

[前橋豪,ITmedia]

各モデルに搭載されたキーボードの特徴を探る

 それでは、以下に各モデルが搭載するキーボードのレイアウトと使いやすさを写真とともに検証していこう。キーボードのレイアウトは、キーピッチが狭くなる最下段や最上段の配列、カーソルキーが打ちやすいように、ほかのキーよりも一段下がっているかなどに注目してほしい。

LaVie J LJ750/LH:主要キーのキーピッチは、縦横ともに17.55×17.55ミリと正方で扱いやすい。キーストロークは2.5ミリ、パームレストの長さは72ミリあり、初めて触れても入力ミスは比較的少ないだろう。発表当初の試作機ではキーボードが大きくたわんでいたが、今回入手した評価機では中央部が少したわむ程度に改善されていた。キーのタッチは軽めで、カチャカチャとした入力音が鳴る。カーソルキーが一段下がっていないのと、その影響で右Altキーがなく、右Shiftキーが小さくなっているのはマイナスポイントだ
VAIO type G VGN-G2KAN:キーボードの横幅は最も短く、主要キーのキーピッチは17(横)×16.5(縦)ミリにとどまっている。全体的にクセのない配列で決して入力しにくいわけではないが、小さめのキーが密集しているため、今回集めた6台の中ではミスタイプを誘いがちだ。キーストロークは2ミリと標準的で、クリック感はあまりない。強めに入力するとわずかにたわむが、気にならない程度だ。細かいところでは、スペースバー手前のスロープが短いので、スペースバーを押すときに親指が当たるのが気になった

VAIO type T VGN-TZ72B:特殊な形状のキーボードはデザイン重視で使いにくいように見えるが、実際に触れてみると違和感は少なく、すぐに慣れた。キーピッチは17(横)×16.5(縦)ミリでVAIO type G VGN-G2KANと同じだが、ストロークは1.7ミリとさらに浅くなっている。クリック感は軽めだが、キー配列に無理がないこととキー間隔が広いことに加えて、キーボード全体がたわまずに安定してしっかり入力できるため、意外に打ちやすいという印象を受けた。ただし、光沢仕様のキーボードパネルに指紋が付着しやすい点には注意が必要だ
dynabook SS RX1/T7E:横長のボディいっぱいにキーボードを広げ、良好な入力環境を実現している。Enter周辺のキーピッチは若干狭いが、主要キーのキーピッチは19(横)×17.5ミリと最も広く、配列が自然なのでタイプミスは少なくて済む。ストロークは2ミリと標準的だが、クリック感はしっかりしている。ただし、全体的にたわみがあり、使い心地を損ねているのは残念だ。また、大きめのタッチパッドがホームポジションの下ではなく、パームレスト中央に配置されているため、キー入力中にタッチパッドを右手で触れてしまうことがあった

Let'snote LIGHT CF-W7:スクエア液晶搭載機ながら、ボディの端まで使って大きめのキーボードを詰め込んでいる。主要キーのキーピッチは19(横)×16(縦)ミリと横は広いが、縦が少し狭く、Enter周辺のピッチは若干狭くなっている。配列は、半角/全角キーの位置がEscとF1キーの間にあるので、初めて使うと慣れるまでに時間がかかりそうだ。また、右Altキーは省かれている。ストロークは2.5ミリで、クリック感は若干軽めだ。たわみがなく、キートップも安定しており、打ち心地はよい。光学ドライブを内蔵する関係でパームレストは広く、手を置きやすい
FMV-BIBLO LOOX R70Y:12.1インチワイド液晶搭載機の中ではボディの横幅が短いので、キーボードのサイズもその影響を受けている。主要キーのキーピッチは18(横)×16(縦)ミリで、横方向は及第点だが、縦方向が少し狭い。右Altキーが省かれている以外は自然なレイアウトで、ミスタイプを誘発する材料は少ないほうだ。ストロークは2ミリと標準的で、クリック感は軽め。入力時はゴム山をつぶすようなポンポンという音が鳴り、高級感には少し欠ける。中央部は少したわむうえ、両側のキーを打つとキーボードユニットが少し沈むため、底つき感はイマイチだ

 6台のキーボードを使い比べてみたが、正確に文章をタイプできるという点では、縦横のキーピッチに余裕があるdynabook SS RX1/T7Eが最優秀で、LaVie J LJ750/LHがそれに続く。それをFMV-BIBLO LOOX R70YとLet'snote LIGHT CF-W7が追うといった印象だ。VAIO type T VGN-TZ72Bは特殊なキーの形状が、VAIO type G VGN-G2KANは全体的なキーボードサイズの小ささが、ミスタイプの回数を増やす原因になる。

 ただし、dynabook SS RX1/T7Eはキーボード全体がたわむうえ、パームレスト左側に内蔵されたHDDの熱が左手に伝わってくるため、長時間の文章入力においては快適さにやや欠ける(発熱については後日の記事で検証する)。また、LaVie J LJ750/LHやFMV-BIBLO LOOX R70Yもキーボードのたわみが少し気になった。

 キーボードがたわまずに安定して入力できるという点では、Let'snote LIGHT CF-W7とVAIO type T VGN-TZ72Bが浮上してくる。これらは多少強い力でキーを入力してもベースがぐらつくことはなく、打ち心地がよい。ただし、dynabook SS RX1/T7EやLaVie J LJ750/LHに比べて、キーボードの配列やサイズで不利なため、ミスタイプを減らすには慣れを要するだろう。

 キーレイアウトに関して、細かい部分にも触れておこう。LaVie J LJ750/LH、Let'snote LIGHT CF-W7、FMV-BIBLO LOOX R70Yの3台は右Altキーが省かれているので、右Altキーのショートカットを常用しているユーザーは注意が必要だ。LaVie J LJ750/LHはカーソルキーが一段下がっておらず、右Shiftキーが小さい点、Let'snote LIGHT CF-W7は半角/全角キーの位置がEscとF1キーの間にある点が少々使いにくい。

Let'snote LIGHT CF-W7のBIOSセットアップでは、Fnキーと左Ctrlキーのアサイン変更が可能

 LaVie J LJ750/LHとLet'snote LIGHT CF-W7のキーボードは、左下にFnキー、その右にCtrlが並んでおり、ほかの4台とキーの配列が逆だ。これが原因でユーザーによっては使いにくいと感じるかもしれないため、BIOSセットアップからFnと左Ctrlのキーアサインを入れ替えられる仕様になっている。

 いずれにしても、各モデルのキーボードには一長一短の部分があり、ベストなものを選ぶのは難しい。もっとも、どのモデルも不自然なレイアウトや強引なキーの詰め込みは見られず、ノートPCでタッチタイピングできるユーザーであれば、どれを選んでも十分使いこなせると思われる。ただし、キーボードの評価は手の大きさや入力のクセなどによって大きな差が出るので、製品を選ぶ段階では店頭で触ってみることをおすすめする。

直販モデルでは「英字」や「カナなし」のキーボードも選択可能

 なお、VAIO type GとVAIO type Tの直販モデルでは、日本語配列キーボードのほかに英字配列キーボードを選択することが可能だ。英字配列キーボードは、かな漢字印刷が省かれているのはもちろん、無変換、変換、カタカナ/ひらがな/ローマ字といった日本語固有のキーがなく、スペース、Backspace、右Shiftなどのキーが大きめで、Enterキーの形状が異なる。また、「¥」(円記号)キーがない代わりに「\」キーを使用するなどの違いがある。

 さらに、VAIO type GとLet'snote W7の直販モデルには、単にかな漢字印刷を省いて見た目をすっきりさせた日本語配列(カナなし)キーボードも用意されている。英字配列を好むユーザーやスマートな外観に魅力を感じるローマ字入力のユーザーは、これらを検討してみるのもいいだろう。

VAIO type Gの直販モデル(VAIOオーナーメードモデル)で購入時に選択可能なキーボード。左から、日本語配列キーボード、日本語配列(カナなし)キーボード、英字配列キーボードだ

 次のページでは、各モデルのタッチパッドを比較する。

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