「“狭く深く”じゃ生き残れない」――USER'S SIDE閉店で古田雄介のアキバPickUp!(2/4 ページ)

» 2008年04月07日 12時00分 公開
[古田雄介&ITmedia アキバ取材班,ITmedia]

Phenom X4登場で、まずは局所的なブレイクに成功

USER'S SIDE秋葉原本店に並んだPhenom X4

 まもなく閉店するといっても、USER'S SIDE秋葉原本店は新製品の入荷をストップしたわけではない。全品10%オフのCPUの中には、3月31日に登場したAMDのクアッドコアCPU「Phenom X4」2モデルがあった。現在入手できるのは、2.5GHzで動作する「Phenom X4 9850 Black Edition」と、2.4GHzの「Phenom X4 9750」。価格はそれぞれ、3万円前後と2万7000円前後だ。初回入荷ながら、比較的入手しやすい状況が続いている。

 Phenom X4は、これまでに登場したPhenom 9xxxシリーズのエラッタを解消しつつ、仕様を踏襲した新シリーズだ。今回登場した2モデルは、ともに512KバイトのL2キャッシュを4個と、2MバイトのL3キャッシュを1個積んでおり、TDPは125ワットとなっている。上位の「9850 Black Edition」のみ、倍率固定が解除できる。

 売れ行きはショップによってさまざまだった。半数のショップが「ほとんど注目されていません」とそっけなく答える一方、残り半数では「9850 Black Editionがヒットしています。待っていた人が意外と多かったようですね」(パソコンショップ・アーク)など、好結果が出ていた。

 特に、9850 Black Editionの倍率固定解除機能が好評のようで、「個体差もありますが、大抵は3.0GHzくらいまでは普通に上げられるみたいですね。TDPは標準で100ワットを超えているので、相当冷却性の高いCPUクーラーが必要ですけど、よく売れています」(TSUKUMO eX.)という。

 なお、AMDはPhenom X4の下位モデルやトリプルコアの「Phenom X3」も発表しているが、これらの発売時期は未定だ。ある店員さんは「ラインアップを増やせば、Core 2シリーズに対抗できるのに。早く出してほしいけど、そういう話はいっさい出てこないんです。もう、早くして!」と憤慨していた。おそらくコアなAMDユーザーなのだろう。

AMD「Phenom X4 9850 Black Edition」と「同 9750」(写真=左)。AMD「Phenom X4 9850 Black Edition」。CPUクーラーを同梱しているが、倍率固定解除時には別売りクーラーを使うのが得策かもしれない(写真=中央/右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. アドバンテック、第14世代Coreプロセッサを採用した産業向けシングルボードPC (2024年04月24日)
  10. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー