17インチワイド液晶搭載ノートPCをお手軽価格で――デル「Inspiron 1720」フラッグシップでも10万円以下(1/2 ページ)

» 2008年05月15日 11時11分 公開
[富永ジュン,ITmedia]

直販PCベンダーならではの優れたコストパフォーマンス

デルの個人向けノートPCで最上位となる「Inspiron 1720」

 デルの個人向けノートPC「Inspiron」シリーズの最上位モデルが「Inspiron 1720」だ。標準で17インチワイド液晶ディスプレイと外付けのGPUを搭載しながら、最小構成価格で10万円を切る価格を実現した優れたコストパフォーマンスが魅力の製品である。シンプルながら質実剛健な「使える」モデルの詳細を見ていこう。

 昨今、低価格なミニノートPCや13.3インチワイド液晶ディスプレイを採用したノートPCに注目が集まりがちだが、あまり持ち運ばずに据え置きで使うならば、大きな画面で高解像度の製品のほうが作業性は高い。しかし、国内ベンダー製の大画面液晶ディスプレイ搭載機は、地上デジタルTVチューナーを内蔵したり、Blu-ray Discドライブを搭載するため、どうしても高価になりがちだ。その点、外資系の直販PCベンダーならば、そういった“付加機能”を持たないため、17インチワイド液晶ディスプレイを搭載したフラッグシップモデルでも10万円台で購入が可能と手が届きやすい。

 特にデルのInspiron 1720は、1920×1200ドットというフルHDをカバーできる画面解像度やUSB接続の地上デジタルTVチューナー、さらにワンセグチューナーなどをBTOオプションに用意し、価格とスペックの絶妙なバランスのよさが大きな特徴となっている。

扱いやすいキーボードを備えるも天板のカラーバリエーションは1色のみ

天板のカラーはクール・ブラックのみで、9セルバッテリー装着時はバッテリーが本体から20ミリほどはみ出る

 Inspiron 1720の外観は、マグネシウム合金を採用したInspironシリーズ共通のシンプルなもの。さらさらとした手触りのツヤ消し処理が施された天板は、フラットなプレート状でヒンジ側とラッチ側にそれぞれ切り返しが入っている。発売当初は全8色のカラーバリエーションを展開していたが、現状では評価機と同じクール・ブラックのみとなる。

 天板を開くと液晶パネル周りやパームレスト、キーボードは明るいシルバーで統一されている。底板はツヤ消しブラックだ。そのため、本体を横から見ると、カラーリングされた天板、パームレストの明るいシルバー、底板のブラックと層状になっているように見える。

 キーボードは、主要キーに19×19ミリピッチのスクエアキーを用いる。カーソルキーがほかのキーよりも一段下がったレイアウトをとるほか、独立のテンキーを備えているのが目を引く。また、ファンクションキーが4キーごとに区分けされて各グループ間に3ミリのスペースが設けられているなど、デスクトップPC向けキーボードにかなり近い。デスクトップPCの代替として本機を購入しても違和感なく移行できるだろう。

 パームレストが非常にゆったりとしていて、キータッチはしっかりしたクリック感があるのも好印象だ。コンテキストメニューキーが省かれている点を除けば、総じて扱いやすいキー配列だが、ほかの機種ではFnキーとの組み合わせで提供されるPageUpやPageDown、HomeやEndといったキーがテンキー上部に並んでいるのは好みが分かれそうだ。

 一方のタッチパッドは、標準的な2ボタンタイプで、アルプス製のドライバを利用することで右端と下端をなぞると上下/左右のスクロールが行える。なお、本機はテンキーがある関係で、ホームポジション直下にあるタッチパッドの位置が、本体中央から左に寄っている。そのため、本機と正対して利用する際は慣れるまで違和感を覚えることがあるかもしれない。

17インチワイド液晶ディスプレイを搭載したゆとりのあるボディを生かして、テンキーを備えたキーボードを搭載する(写真=左)。カーソルキーの↑キーの両サイドには戻る/進むキーなど余分なキーが配置されておらず、シンプルながら好感が持てるキーレイアウト。キーを強く押してもユニットがしなったり、カチャカチャと耳につく音がしないのも好印象だ。タッチパッドにはアルプス製ドライバが導入されている(写真=中央と右)。上下/左右のスクロールなどは可能だが、タップ機能などは持たない

フルHDの解像度も選べる17インチワイド液晶ディスプレイ

 本機の特色である17インチワイド液晶ディスプレイは、1920×1200ドット(WUXGA)と1440×900ドット(WXGA+)の解像度が選べるほか、後者では光沢と非光沢が用意されている(1920×1200ドットは光沢タイプのみ)。今回試用したWUXGA液晶は、最大輝度でも画面がやや暗め(スペック値で260カンデラ/平方メートル)で、光沢タイプゆえ画面への映り込みは避けられないが、WXGA+との差額は1万5750円(光沢タイプの場合)ですむ。広大なデスクトップ画面を比較的低価格で購入できるのは魅力だろう。

 ちなみに、WXGA+の画面輝度は220カンデラ/平方メートル(スペック値)で、非光沢と光沢タイプの差額は2100円となっている。

 マルチメディア関連の機能では、本体前面にメディア操作ボタンが用意され、Windows Media Centerなどでの再生、一時停止、早送り、巻き戻し、音量調整といった操作がワンタッチで行える。なお、ボタンを押すとすべてのマルチメディア操作ボタンに青色LEDが点灯し、ボタンを押したことが分かる。

 また、Inspironシリーズではおなじみの「Dell MediaDirect」も搭載ずみだ。Dell MediaDirectとは、PCの電源オフ時(OS起動後も利用可)にキーボード上部の「MediaDirect」ボタンを押すと、12秒程度で統合ランチャーが起動する機能だ。動画や静止画、音楽ファイルなどが再生できるほか、PowerPointのドキュメントも表示可能なので、プレゼンテーションスライドの内容をすばやく確認したいときなどにも使えるだろう。ただし、MediaDirectの画面からWindowsを起動することはできず、MediaDirectをいったん終了する必要がある。

17インチワイド液晶ディスプレイを搭載し、解像度は1920×1200ドットまたは1440×900ドットから選べる(写真=左)。5250円の追加で200万画素のWebカメラを液晶ディスプレイ上部に内蔵可能だ。中央の画面は、OSを起動せずに利用できる「Dell MediaDirect」(Windows Vista上でも利用可)。ExpressCardスロットに収納可能な赤外線リモコンが標準で付属する(写真=右)

インタフェースの構成は必要十分だが……

 大型液晶ディスプレイを搭載するため、ボディサイズは394(幅)×293(奥行き)×39〜44(高さ)ミリと大柄で、重量も約3.45キロあるので気軽に持ち運びはできないが、家庭内の移動ならばそれほど問題にはならないだろう。

 HDMIやeSATAといった目新しいインタフェースは持たないが、拡張性は確保されている。ただ、5基のUSB 2.0端子は右側面と背面のみに並び、SDメモリーカード/MMC/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード対応のメモリカードスロットが光学ドライブの下にあったりと、レイアウトについては万全とはいえない。

前面はメディア操作ボタンとステレオスピーカーが並ぶ(写真=左)。背面は3基のUSB 2.0端子とS-Video出力、FAXモデム、DC入力がある(写真=右)
左側面は排気口とExpressCardスロット(53/34対応)、無線LANの電源スイッチが配置されている(写真=左)。右側面はDVD±RWドライブやメモリカードスロット、4ピンのIEEE1394、アナログRGB出力、100BASE-TX対応の有線LAN、2基のUSB端子がある(写真=右)

 次のページでは、本機の基本スペックや性能をチェックする。

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