EFIはユーザーを幸せにするか?──MSI「P35 Neo3-EFINITY」イマドキのイタモノ(3/3 ページ)

» 2008年05月16日 11時30分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

「DOSライクなシェルモード」はいつ使う?

 EFIでは「EFI Shell」と呼ばれるDOSのような操作モードも用意され、接続されているデバイスの一覧などを表示できる。また、「dir」や「type」などのコマンドも備えており、ストレージデバイスにあるファイルにアクセスできる。ただし、EFI Shellで認識できるファイルフォーマットはFAT形式に限られてしまう。今回の評価作業では、Windows 2000がインストールされたFAT32の4Gバイトパーティションを使用したが、日本語のファイル名も正しく表示され、typeコマンドもコマンドプロンプトと同様の挙動をした。また、USBメモリ(FAT16、512Mバイト)もそのまま認識してこちらもファイルの内容を表示できている。

 ただ、EFI Shellを使ってシステムに組み込まれたデバイスのチェックができるのは役に立つとして、やはり、FATに限られるストレージへのアクセス機能は、その利用場面が想定しにくい。NTFSなど新しいファイルフォーマットへ対応した上で、緊急避難的なファイル操作ができれば、ユーザーに対するアピールもしやすくなるのではないだろうか。

EFI Shellが起動すると、接続されているドライブの一覧が表示される。USBストレージなどもリスティングされる
ドライブのファイルフォーマットがFAT16かFAT32であれば、カレントディレクトリを変更できるほか、dirコマンドでファイルをチェック可能だ

WINNTフォルダをdirしたところ。日本語のファイル名も正しく表示されている
typeコマンドを使ってテキストファイルの内容を表示させた

「手ごろなIntel P35マザー」で人気のP35 Neo3-EFINITY

 EFIを実装したマザーとして登場したP35 Neo3-EFINITYだが、ユーザーの間では「値ごろ感のあるIntel P35 Expressマザー」として人気がある。そのIntel P35 Expressとセットになるサウスブリッジは「ICH9」で、Parallel ATAとRAIDの制御にはJMicronのJMB363を利用する。拡張スロットは、ベースとなったNeo3-Fと同じく、PCI Express×2(x1とx16が各1本)、PCI×4という構成だ。ネットワークコントローラはRealtekのRTL8111Bを搭載しており、ギガビットLANに対応する。

 発熱の多いノースブリッジとCPUの電源回路には、ヒートパイプを使用した大型のヒートシンクを装備している。P35 Neo3-Fではノースブリッジのヒートシンクのみだったため、P35 Neo3-EFINITYでは強化されたことになる。ただし、ハイエンドマザーのようにCPUソケットをヒートパイプがぐるりと囲んでしまうほどではなく、サーキュパイプも搭載していないため、外観はゴテゴテとしていないあっさりしたレイアウトになっている。

 メモリは、DDR2の1066/800/667MHzに対応する。4本のメモリスロットを持ち、最大で4Gバイト搭載可能だ。

使用しているコンデンサは、すべてアルミ固体コンデンサとなっている。電源回路は、4フェーズと思われる
サウスブリッジのICH9でサポートされていないParallel ATAとSerial ATA RAIDは、JMB363で制御される

サウンドチップは、RealtekのRTL888を使っている。7.1+2チャネルのHDオーディオに対応する
SUPER I/Oチップは、FintekのF71882FGだ

ネットワークコントローラは、RealtekのRTL8111Bを実装してギガビットイーサに対応する
BIOS ROMは見あたらず、あまり見かけたことのないFLASH ROMのようなチップが実装されていた。ここにEFIが格納されているかもしれない

EFIの可能性を想像する

 普通に使っている限りにおいて、BIOS設定は常に必要となるものではない。EFIでも行える設定項目はBIOSとさほど違わず、マウスが使えるようになったUIもその恩恵をうけるには利用できる操作が少ない。ゲームがOSなしで動くというのは、デモンストレーションとしては有効かもしれないが、エンドユーザーにはあまり関係ない機能だ。ただ、OSなしでバックアップとリカバリができる機能やシステムのデバイスを認識して表示する機能、そして、データストレージにアクセスできる機能といったあたりに、EFIの将来性を感じることができるかもしれない。

 P35 Neo3 EFINITY自体は、実売価格が1万5000円程度と、Intel P35 Expressマザーとしてはかなり安価で購入できる。MSIの製品だけあってオーバークロックの設定も高い自由度を持っている。十分お買い得なモデルといえるだろう。PCIの拡張カードを多数利用するようなユーザーにもお勧めしたい。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年04月06日 更新
  1. 迷走の5年間を経て――MicrosoftがWindows 11の“不都合な真実”を認め、改善を宣言した背景 (2026年04月01日)
  2. アキバの一部ショップでHDD購入制限の動き――大容量モデルを中心に品薄感 (2026年04月04日)
  3. メモリ高騰でRaspberry Piが再値上げ/Adobe CCがユーザーに無断でhostsファイルを書き換え? (2026年04月05日)
  4. デジタル化もできるレコードプレーヤー「オーディオテクニカ AT-LP120XBT-USB」が20%オフの4万4000円に (2026年04月03日)
  5. 安いMacは「使えない」? MacBook Neo 8GBモデルで試す、後悔しないための活用術と注意点 (2026年04月02日)
  6. Windows 11(24H2/25H2)の3月オプション更新でインストールできないトラブル 「帯域外更新」で対処 (2026年04月02日)
  7. 3COINSで880円の「3D構造マウスクッション」を試す 通気性抜群、これはトラックボールや分割キーボードに適したリストレストかも (2026年04月03日)
  8. “録画文化”は死ぬのか? 物理メディアの終わりが見えてきた今、TV番組保存の現実的な代替案を考える (2026年04月01日)
  9. 広いデスクを隅々まで照らして目の負担を抑える「BenQ ScreenBar Pro」が10%オフの1万7910円に (2026年04月03日)
  10. 視野2.4倍に拡大したオートフォーカスアイウェア「ViXion2」を試す 近視と老眼の悩みを一気に解消、11万円の価値はあるか? (2026年04月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年